ニュース・記事
ランナーズonline
35km以降で粘るには直前まで疲労感をキープ
|
「いままでしっかり走り込んだから、あとは休んで疲労を抜くだけ」と思っているあなた、ちょっと待ってください。
「休めばいい」は大間違いなんです。
レース当日まで「完全に疲労を抜いてはいけない」のがフルマラソンの調整の難しさなのです。
スタートから身体が軽く、「今日は絶好調!」と序盤を目標以上にペースアップし、後半大失速してしまうというのはしばしば聞かれる失敗例です。
勢いで押し切れるのはハーフの距離まで。
フルでは、やや脚の重いもどかしい感じでスタートし、20~25kmからようやく「なんだか調子が出てきた」というのが、絶好調で42kmをフィニッシュするための近道なのです。
感覚としては1000m×10本のインターバルなら、4~5本目あたりからようやく「調子が出てきた」。
20kmペース走であれば、10~15kmあたりから「ようやく動いてきた」、または脚が重いまま20km走り切り、終了後に「なんだかすっきり。ジョグならまだいけそう」という状態になることがあると思います。
こういった感覚がフルマラソンでは理想的なのです。
逆に「ジョグの走り始めから跳ねるように軽く走れてしまう」場合は、トレーニング量の落とし過ぎ。
30分程度のダウンジョグをプラスする、休養日に3~4時間のウォーキングで脚をわざと重くさせるなどで身体に「本番はまだだよ」と教え、調子が上向き過ぎてしまうのを抑えましょう。
●ラスト1カ月の疲労感と調子の理想的な相関図
|
1週間前までは疲労感も調子も横ばいで、2~3日前に両者の関係が一気に逆転しています。
ポイントは「どんよりと脚が重い感じ」をしつこくキープすること。
完全休養すれば疲労は抜けますが、「レース前に調子のピークがきてしまう」リスクとともに、マラソン後半に必要なスタミナや筋力まで落としてしまいます。
「疲労は身体を動かしながら抜く。でも抜き過ぎない」がフルマラソンの調整の基本です。
●ラスト1カ月のモデルケース
【~3週間前】 30km以上のペース走
深く疲労を残す「走力を鍛える」練習の最後のタイミング
【~2週間前】 ハーフ出場 or 20kmペース走
どんより脚が重い状態に負けないで「フルの目標レースペースで完走」が正解
【~1週間前】 10km刺激走(レースペース)
スタートから気持ちよく走れる状態はNG
「もう走るのをやめたい」を乗り越える
【2~3日前】 一気に練習量を落とす
これによって、レース当日に向け調子が急激に上がる(ただし完全休養はしない)
【レース当日】 35kmから粘れる脚に!
序盤は脚がやや重く、20~25kmから調子が出てくる。終盤苦しくてもペースを維持できる
※平日のつなぎ練習は、ジョグやウォークでなるべく身体を動かすことが重要。
週半ばに快調ラン(レースペース+15~30秒で5km程度)やジョグ後の流し(200m×4~5本)を行うと、身体のキレを維持できます。
※月刊ランナーズより抜粋
※こちらから記事検索ができます。

ランナーズ8月号 6月20日発売!
ハーフマラソン1歳刻みランキング発表!
あなたは中間タイム(男性1時間57分、女性2時間13分)より速い?
2024年4月~2025年3月に開催されたハーフマラソンの完走記録データを集計した「2024年度ハーフマラソン1歳刻みランキング」を月刊ランナーズ8月号で発表しました。
年齢ごと上位100位の名前とタイム、各大会の完走人数や中間タイムなどを掲載しています。ぜひご覧ください。
レース攻略法&札幌ガイド
「北海道マラソンを楽しみ尽くす!」
月に開催されるフルマラソン「北海道マラソン」。夏のレースに挑戦するランナーに向けた「事前の準備」や「当日の攻略法」「打ち上げにピッタリのお店」など、レースの前後を含めて楽しみ尽くすための情報をまとめました。
今、ハーフマラソンが熱い!
ハーフマラソンランキングとあわせ、もっとハーフマラソンを楽しむための特集として対象125大会を特徴別に分類した「大会ガイド」や「ハーフを極めてフルが速くなるためのトレーニング法」「タイムの価値が分かる!? ハーフマラソン偏差値」も掲載。ハーフマラソンを満喫するための1冊となっています。
本誌購入は年会費7,800円「ランナーズ+メンバーズ」がお勧め!
「ランナーズ+メンバーズ」は毎月最新号が自宅に届く(定期購読)だけでなく、「デジタルで最新号&2011年1月号以降が読み放題」「TATTAサタデーランが年間走り放題」「会員限定動画&コラム閲覧可」のサブスクリプションサービス! 年会費7,800円の超お得なプランです。