ニュース・記事
ランナーズonline
【30km走ができない人のために04】ガチ・ユル走で脂質代謝能力をアップ!
写真/小野口健太 |
30km走を行う目的は大きく分けるとふたつあります。「脂質代謝促進」と「脚筋力強化」です。
ひとりで30km走を行うのは厳しくても、この目的別に「脂質代謝促進」メニューと「脚筋力強化」メニューを別々に行うことは比較的ラクにできます。
今回は、そのうちの「脂質代謝促進」メニューの3つ目、「ガチ・ユル走」を紹介します。
脂質代謝を上げるには、30km走などのような長時間のトレーニングを地道に行うのが一般的です。
ところがある実験で、短時間の高強度運動の後に、マラソンの目標ペースの8割程度で走ることで、糖よりも脂質を優先して消費しやすくなるというデータがあります。
この実験は、高強度運動の前後に、それぞれマラソンの目標ペースの8割程度のペースで走り、そのときの脂質と糖質利用の比率を比べるというものでした。
その結果、高強度運動の前には脂質31%:糖質69%だったものが、高強度運動の後では脂質62%:糖質38%と、劇的に脂質代謝が上がっていたのです。
この実験結果から編み出されたのが「高強度運動+持続走」。名付けて「ガチ・ユル走」です。
メニューはレベルに合わせてアレンジ可能ですが、全力を出し切って呼吸が苦しくなるペースで走ったあと、余裕のあるペースで走るのが基本になります。
行うタイミングはフルマラソンの3ヵ月~1ヵ月前。理想は週1回のポイント練習として、継続的に取り組むのがよいでしょう。
何度もトレーニングを行い、繰り返しマラソン体質を刺激しなければ、レース本番でその成果を発揮できないからです。
この練習開始前には、必ず5分程度のジョグであらかじめ筋温を上げてから行いましょう。
走力別「ガチ・ユル走」組み合わせ例
●ガチ(高強度運動)
【ビギナーレベル】
・1分間縄跳び×2~3回
・もも上げ 30秒~1分間
【サブフォーレベル】
・1km全力走×2本
・1分間全力走×5本
・上り階段ダッシュ×5本
【サブスリーレベル】
・2km全力走
・400m全力走×5本
↓
〇つなぎ
1~2km(ユルの走り始めより遅く)※ウォーキングでも可
↓
●ユル(持続走)
【ビギナーレベル】
18kmジョグ(普段のジョグペース)
【サブフォーレベル】
18kmビルドアップ走(普段のジョグペース→レースペース)
【サブスリーレベル】
18kmビルドアップ走(キロ6分→レースペース)
|
※こちらから記事検索ができます。

ランナーズ11月号 9月22日発売!
100km→200kmでフルが30分速くなる
月間200kmの底力
ランニングアプリ「TATTA」ユーザー4748人のデータを分析して判明したのは、月間100kmから200kmに増やすとフルマラソンのタイムが30分速くなる! そして月間200km走破者の89.7%がサブフォー、66.4%がサブ3.5をしていました。
実践者の到達法を参考に、あなたも月間200km走破を目指してみませんか?
短期連載 100日間でサブフォー達成!
61~90日目の目標は「ハーフマラソンを徹底攻略」
今秋のフルマラソンに向け「100日間でサブフォー達成」を目指す企画。今号は「61~90日目の頑張りトレーニング」を解説します。
走るショップ店員がお勧めする「サブフォー達成シューズ」も必見です。
現代日本では必須!
「暑い秋」のレース対策
今や10月、11月でも晴れた日は20℃以上になることも珍しくなく、秋のレースでも暑さ対策は必須。本特集では、北海道大学陸上競技部の瀧澤一騎監督、マラソン完走クラブの中田崇志コーチらが指導や自身の経験をもとに「暑いレースでも当日快走するためのテクニック」を伝授します。
本誌購入は年会費7,800円「ランナーズ+メンバーズ」がお勧め!
「ランナーズ+メンバーズ」は毎月最新号が自宅に届く(定期購読)だけでなく、「デジタルで最新号&2011年1月号以降が読み放題」「TATTAサタデーランが年間走り放題」「会員限定動画&コラム閲覧可」のサブスクリプションサービス! 年会費7,800円の超お得なプランです。