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全天候型の練習環境・ジムランで速くなる時代、到来!
※本記事は『ランナーズ2024年7月号』掲載内容になります。(全4ページ/1ページ目)
24時間ジムの増加などによって身近になりつつあるスポーツジム。今回は株式会社ティップネスの企画協力を得てランナーのジム活用法を深掘り 。梅雨や猛暑など、走ることへのハードルが高くなりがちなこれからの季節に向けて、ジムランを始めてみるのもひとつの手かもしれません。
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写真/青山義幸 |
57歳で3時間7分17秒の自己ベスト! ティップネス社長(※当時)のジム活用法
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おかべ・ともみ |
大手フィットネスクラブ「ティップネス」などを運営する株式会社ティップネス代表取締役社長(※当時)の岡部智洋さん(58歳)は、今年の別府大分マラソンで3時間7分17秒の自己ベストを記録。前年度の3時間34分23秒から大幅に短縮できた要因がジムトレだったという。多忙な日々の中、どのようにジムを活用したのかを聞きました。
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学生時代は短距離選手だったそうですね。いつ陸上競技を始めたのですか。
「中学からです。高校1年の国体の400mは50秒3でした。大学でも体育会で陸上を続けました。でも、陸上経験はマラソンの記録の伸びと関係ないと考えています」
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初マラソンはいつですか。
「雨の中の2007年東京で、タイムは5時間9分34秒(記録はネット)でした」
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ジムを盛んに使い始めたのは15年にティップネス取締役(日本テレビから出向)に就いてからですか。
「そうです。あの時はティップネスにいる間にサブスリーを達成しようと思って3年計画を立てました。就任直後の15年長野が3時間27分42秒。17年勝田を3時間10分42秒で走れたのはジムトレの効果だと思います。特にトレッドミルで斜度をつけて走るのにハマりました。2年2カ月で日テレに戻り、サブスリーには届きませんでしたが」
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昨年、ティップネス社長に就任してから、より本格的にサブスリーに挑んだわけですね。
「今回は57歳になっていたので、ゼロからやり直しました。まずは木場店などで指導しているパーソナルトレーナーの殖栗剛志さんに見てもらいました。彼に『サブスリーで走りたい』と伝えたら、主に私の肩甲骨から脊柱、骨盤に至るまでを見て、『伸びしろが見つかりました』と言うんです。それをもとにトレーニングで機能を修正しました。本気で記録を狙うならパーソナルトレーニングがお勧めです。私も、もちろんお金を支払っています(笑)」
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ジムでどんなトレーニングをしているのですか。
「トレッドミルに9パターンのプログラムが組み込まれていて、斜度とスピードが自動的に変わるので、それに合わせて走っています。画面に登場するバーチャルトレーナーに指示を受けながら走ります」
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ジムのランニングのいいところはどこでしょう?
「天候に左右されず走れますし、いつも同じ条件なので過去との比較がしやすい。前回はきつかったのに、今日は楽に走れたというように進歩を確認できます。屋外の場合、タイムが悪かったのは風や気温のせいだろうと思ってしまうこともあります。また、窓ガラスの前でトレッドミルに乗ると自分のフォームを確認しながら走れます。これもジムのメリットです」
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ジムを使うのは朝ですか。
「午前6時に起きて朝食を済ませてから『ティップネス丸の内スタイル』に行って8時から20分、走ります。その後、お風呂を利用して9時に出勤します。自宅から朝ランすればいいと思われそうですが、朝食前に走るのが苦手なのと、ジムならタオルやウエアを借りられるので洗濯がいらないのがいいんです」
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走るのは20分だけですか。
「距離にすると4~5㎞ですが、必ず傾斜をつけています。大事なのは走る距離、時間より頻度というのが持論です。私の場合、仕事上練習量を増やせませんが、筋トレやファンクショントレーニングも行えば、月間200㎞でサブスリーはできます」
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ジムではトレッドミルで走る以外にどんなトレーニングをするのですか。
「よくやるのはTRXサスペンショントレーニング※1。体幹が強化され、左右のバランスも改善されるのでランナーに向いています。マシンを使った筋トレ、動きづくりもしています」
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TRXサスペンショントレーニングを行う岡部社長。筋力やバランスなど様々な要素が鍛えられる。 |
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筋トレの頻度は?
「週に1回くらいです。マラソンシーズンは筋肉がつくと重くなるので鍛えるのは大臀部だけです。6月から9月に筋肉をつけ、加齢の中でもスピードを強化しています」
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昨シーズンの挑戦は24年別府大分の3時間7分17秒(自己ベスト)で終了しました。サブスリー達成はなりませんでしたが、23年大阪の3時間34分23秒と比べると27分の伸びです。トレーニングの効果はどのあたりに表れていますか。
「骨盤の使い方、腕振りを改善し、かつ手足の末端を脱力して走ることを覚えました。ランニングエコノミーが良くなったのを感じます。それからトレッドミルで9%程度の傾斜をつけて走っているので上り坂に強くなりました。初挑戦のトレイルレースKAI70※2(累積標高3493m)を14時間20分29秒で完走できました」
――
加齢対策としてもジムは有効なのでしょうか?
「もちろんです。加齢で衰える筋力はマシンの筋トレやステップを使ったジャンプなどで鍛えられますし、身体の動かし方やランニングフォームは何歳になっても改善できます。ジムには様々な器具があるので、日々自身に合わせた工夫を行うことができます。トレーナーに伸びしろがどこにあるか教えてもらうのも有効です。私自身、昨シーズンは100%やり切ったわけではないので、今シーズンはスクワットジャンプを取り入れるなどもっと瞬発的な部分を強化して、今度こそサブスリーを達成したいと思っています」
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あらためてジムを使うメリットを挙げていただけますか。
「トレーニング以外には疲労回復もできるのがいいところです。交代浴はお勧めです。ストレッチポールなどリカバリーグッズもそろっています。手ぶらで来て、様々なトレーニングができるので忙しいランナーにもお勧めですね」
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ジム初心者は何から始めたらいいでしょうか。
「遅くてもいいのでトレッドミルで傾斜をつけて走ってください。臀部の筋肉を鍛えるトレーニングも試してほしいです」
※ 1 米国海軍特殊部隊が開発した、吊り下げられた紐を使って行うトレーニング
※2 トレイルランニングイベント「Mt.FUJI100」で行われる、約70㎞のトレイルレース。そのコースはFUJI100miのコース後半部分にあたる
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