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吉田響選手インタビュー「目標はロス五輪でのメダル獲得とトレイルランとの二刀流」
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今年の箱根駅伝2区を日本人最高記録で走破した吉田響選手(22歳)。創価大を卒業した今春からは、実業団サンベルクスと契約を結ぶプロランナーとして活動します。マラソンをメインとしながら、「トレイルランの大会にも出場し、二刀流で競技を行いたい」と、トップ選手としては異例の挑戦を表明している吉田選手にインタビューしました。
プロとして活動するため「山の神」になりたかった
――大学を卒業したらプロランナーとなってロードレースとトレイルランニングの二刀流に挑戦しようと考えたのはいつ頃ですか。
「ぼんやりとですが、東海大学1年のときから卒業後はプロランナーとしてやっていきたいという思いがありました。その考えを固めたのは1年の箱根駅伝(5区2位)が終わってからです」
――その理由は?
「東海大1年時は瀧川大地コーチの元で、クロスカントリーコースを使った練習が中心でした。自分に合ったその練習を続けていくには実業団チームでは難しいと考えました」
――まだ個人として大会で実績を残していないうちから「プロランナーになる」と考え始めたわけですね。
「箱根の山上りの5区で1年生としての最高記録を出せたことが自信になりました。瀧川コーチと話す中で、もし自分も『山の神』と称されるようになったら、その称号を生かしてプロとしてやっていけるのではないかという構想が浮かびました。神野大地さんというモデルがありましたから」
――「山の神」と呼ばれるような活躍をしたうえで、その称号を使ったブランディングをしていこうと考えたのはすごいですね。
「プロとしてやっていくには、いいタイムを持っているだけでは難しいと思います。スポンサーを集めるには知名度、インパクトが必須条件になります。だから、箱根の5区にこだわってきました」
――プロランナーとしての目標をどこに置いているのですか。
「28年ロサンゼルス・オリンピックのマラソンでのメダル獲得です。トレランの大会にも参加したいと思っていますが、最初から二兎を追うのではなく、まずはロスを第一の目標としていきます」
――そのうえでトレランにも取り組んでいくわけですか。
「トレランはすごく魅力のあるものなのに、まだ世の中に浸透していません。そこにプロとなって注目を集める僕が参戦することでトレランの認知度が上がり、またロード・トラックの選手が活動する選択肢を増やせるのではないかと考えています」
――トレランとの出会いはいつですか。
「東海大の両角速監督(元佐久長聖高監督)からプロトレイルランナーである上田瑠偉選手のことを教わりました。上田さんのインスタグラムでトレランの大会の自然豊かな景色を見て、こんなところを走ったら感動するだろうなと思いました。ロードレースの選手の世界にはないものなので、自分もやってみたいと考えました」
――トレランに取り組むにはどんな練習が必要でしょうか。
「実はまだ本格的にトレランを走ったことはないのですが、これまでクロカン練習を大事にしてきたので日常的にアップダウンのあるところを走ってきました。その練習をうまく変換すればトレランにつながるのではないか、また、トレランの大会で普段と違うところを走ることがロードレースで生きるのではないかと思っています。時には『両立はできない』と言われたこともあるのですが、僕はそうは思いません。トレランで鍛えた筋肉がマラソンにも役立つのではないかと考えています」
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