本サイトではより多くの方に快適に利用して頂ける様に、アクセシビリティ面を充分に考慮したコンテンツの提供を心がけております。その一環として、閲覧対象コンテンツのすべてにスタイルシートを使用して制作しております。現在閲覧に使用されているブラウザには、当方制作のスタイルシートが適用されておりませんので表示結果が異なりますが、情報そのものをご利用するにあたっては問題はございません。

ニュース・記事

ランナーズonline

箱根駅伝で過去最高の3位 城西大学・櫛部静二監督が語る「アフリカ勢と戦うためには低酸素トレーニングが最適」

2024年6月18日


現在発売中のランナーズ7月号では、今年の箱根駅伝で過去最高の3位という結果を残した城西大学の櫛部静二監督に、同大学が実施している低酸素トレーニングの導入理由や効果について聞いたインタビューを掲載しています。今回はその一部をご紹介します。


********


――今年の箱根駅伝では目標に掲げていた3位に入りました。以来、多くのメディアで城西大学が取り組んでいる低酸素トレーニングが注目されていますね。

「大学の設備が整っていることもあって、注目していただいています。ただ、我々としては低酸素トレーニングだけではなく、クロカンやウエイトトレーニングなど、様々なトレーニングにバランス良く取り組んでいる、その成果が出たのではないかと思っています」

――櫛部監督が低酸素トレーニングに注目したのはいつ頃からだったのでしょうか。

「高校時代です。私は高校2年、3年と連続で世界クロカンに日本代表として出場したのですが、そこでアフリカ勢に全く歯が立ちませんでした。当時はヱスビー食品にダグラス・ワキウリさんがいて高地トレーニングが注目されてきているので、自分も興味を持ったんです。早稲田大学時代はスポーツ科学を学ぶ学部でそういった分野の勉強をしていて、実業団に入ったら高地合宿をしたいと思っていたんですが、なかなかタイミングが合わなくて行くことができなかった。念願かなってアメリカのボルダーに行くことができたのは、ヱスビーを退社した後です。ただ、高地トレーニングに適応するには若い方が良くて、当時の自分には遅すぎました。その後エチオピアでゲブレシラシエらの練習も見ることができ、「学んだことを次世代へ活かそう」と思いました」

――実際に指導の現場に取り入れるようになったのはいつ頃からですか?

「テクノロジーが進んできたおかげで、13年ごろにはポータブル型の機器を使えるようになりました。当時は1台80万円ぐらいで、徐々に台数を増やしていきました。低酸素テントやカプセル型の低酸素ルームといった環境で長期間生活する方法も検討したことがあったのですが、学生は授業があるという点から難しかった。そのため、トレーニング時に低酸素ルームを使用する、という方法に注力するようになりました。効果を確信したのは、村山(紘太=現・GMOインターネットグループ)が1万mで27分29秒という当時の日本記録を樹立するなど活躍してきた頃です。現在大学で使用しているトレーニングルームは大学に企画書を提出して承認を頂き、19年に完成しました。部員たちが積極的に取り組むようになったのは東京五輪を目指してうちで練習したいと言ったOBの山口浩勢(現加藤学園副顧問)が3000m障害で約10秒記録を縮め、五輪に出場したことがキッカケですね」

――箱根駅伝の距離でも効果があるのでしょうか。

「もちろんです。低酸素下でトレーニングをすることでLT値(乳酸性作業閾値)が改善するので、箱根駅伝でもより速いペースで押していけるようになります。本当に瞬発的な運動以外は、どの距離の種目でも効果があると考えています。うちにはケニアからの留学生ヴィクター・キムタイ(昨年の全日本大学駅伝3区区間賞)もいますが、彼に近い能力を身につけるには低酸素環境下でのトレーニングが最適だと指導の中で感じています。機器の発展のおかげで私自身が長年考えていたことが試せる、いい時代になったと思います」

********


インタビュー全文は発売中のランナーズ7月号に掲載しています。ぜひご覧ください。



※こちらから記事検索ができます。

ランナーズ創刊50周年記念号 11月21日発売!



1976年2月に創刊したランナーズは、おかげ様で50周年を迎えました。ランナーのみなさま、ご愛読ありがとうございます。
今号は50周年を記念し、ダブル表紙の特別版でお届けします。

当社50年の歴史から振り返る日本ランニング界、50年間の挑戦史

女性ランナーの増加から競技選手の活躍、都市型マラソンの拡大など、日本ランニング界50年の歴史を20ページにわたって掲載します。

◎日本の市民ランナーを速くした50年分のトレーニング
「ハードだけど実践してみたい」。そんな気持ちを抱いてもらえることを目指して紹介してきたトレーニングの中から、30のトレーニングを厳選しました。

◎広告から見るシューズ・グッズ50年の進化
過去50年間のランナーズに掲載された広告からグッズ進化の歴史をたどります。

◎創業者インタビュー「ランニングの世界はまさに多様性」
いかにして当社は立ち上がり、日本の市民ランニング界と歩みを共にしてきたのか? 当社創業者の橋本治朗氏に現代表取締役社長の黒崎悠がインタビューしました。

特別付録 ランナーズダイアリー2026

2026年のダイアリーは50周年特別版。50周年メモリアルコラム「忘れられないトレーニング」として、往年の名ランナーのトレーニングを掲載しています。読んで書いて、1年間日々のお供にご活用ください。



本誌購入は年会費7,800円「ランナーズ+メンバーズ」がお勧め!

「ランナーズ+メンバーズ」は毎月最新号が自宅に届く(定期購読)だけでなく、「デジタルで最新号&2011年1月号以降が読み放題」「TATTAサタデーランが年間走り放題」「会員限定動画&コラム閲覧可」のサブスクリプションサービス! 年会費7,800円の超お得なプランです。



※こちらから記事検索ができます。

記事をもっと見る

ランニング初心者集まれ