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金沢マラソン優勝者は空手黒帯、週3日ポイント練習をする国家公務員
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レース直後にランニング仲間と記念撮影(中央が西川さん) |
10月25日に開催された金沢マラソンは2時間17分0秒の同タイムで1、2位がフィニッシュ。自己ベストでこの接戦を制した西川朋秀さん(26歳)に、これまでのランニング歴と普段のトレーニング、レースの感想を聞きました。
――走り始めたきっかけを教えてください。
中学で陸上部に入りましたが、当時は学外で行っている空手がメインでした。陸上部はそんなに厳しくないと聞いて、両立できるかなと思ったんです。空手は黒帯まで取りました。陸上では800mが専門で、地区大会も突破できないレベルでした。高校でも陸上を続け、5000mのベストは15分52秒。県大会にかろうじて出られる程度で、決して速い選手ではありませんでした。
――大学は沖縄の琉球大学に進まれたそうですね。
沖縄は暑いので、日中を避けて練習していました。1年生の頃から自分がエース級でしたね。5000mは15分5秒まで伸びましたが、14分台は一度も出せませんでした。
――マラソンを始めた経緯は?
2年生のときにコロナ禍で大会がほとんどなくなりました。そんな中、3年生のときに石垣島マラソンが開催されると聞き、せっかくなので出てみようと。そこでフルマラソンに出場したところ、優勝できたんです(2時間33分33秒)。「5000mよりマラソンの方が向いている」と感じ、4年生の鹿児島マラソンでは2時間23分10秒で走ることができました。そこからずっとマラソンを続けています。
――社会人になってからの環境は?
卒業後は国家公務員になり、最初の2年間は岐阜県の勤務でした。昨年から名古屋に移り、たまに知り合いと練習することもありますが、基本的には一人で走っています。
――記録が伸び始めたのはいつ頃ですか。
社会人1、2年目は春から夏にかけて故障してしまい、伸び悩みました。昨シーズンはこれまでより継続して練習を積め、シーズン初戦の富山マラソンで初めて2時間20分切り(2時間19分48秒)を達成し、フル4本のうち3本が2時間20分切り。残る1本のNAHAマラソンも2時間21分台で優勝でき、成長を実感した1年でした。名古屋に来てから土日に30〜40km走るようになり、走行距離が増えたことも強くなった要因だと思います。
――現在の練習内容を教えてください。
今は週3日ポイント練習、1日ロングジョグで他の日がつなぎのジョグという流れです。8月からフレックス制度を活用し、火曜と木曜は15時に退勤して、夕方から夜にポイント練習をしています。その分、ほかの日に長く勤務しています。よくあるメニューは、火曜が400m×10本を66〜68秒、木曜が閾値走8km、土曜が1000m×10本、日曜が30km以上のロングジョグです。つなぎの日は朝6〜7時に8〜12kmのジョグ、余裕があれば夜に5kmほどの帰宅ランを入れます。9月は週180〜200km、月間で750kmほどでした。
――以前より練習を増やしたのですね。
それまでのポイント練習は水曜と土曜だけでした。疲労が溜まったり故障したりするリスクはあります。ただ、強い学生がどんな練習をしているのか調べると、やはりハードな練習をこなしている。そのレベルに行くには必要だと考えて取り組んでいます。
――マラソンに向けて鍵となる練習は何ですか。
40kmのロングジョグはキロ4分前後、速くても3分40〜50秒で、ペースにはこだわりません。マラソン前には何回か行いますが、レースに近いペースで30km以上走ることはしないんです。その代わり、トラックでの1000mインターバルをレースペースより10〜20秒速く、つなぎ(200mジョグ)を1分弱と短くして行います。今年は金沢の前に1000m×10本を平均2分58秒でこなせました。昨年の富山前に同じメニューをした時は平均3分6秒だったので、自己ベストを狙う上で大きな自信になりました。
――金沢マラソンはどんな位置づけでしたか。
正直に言うと、年内の本命は連覇がかかるNAHAマラソンでした。でも8〜9月に予想以上に練習が積めて、10月の練習で自己ベストと優勝を狙えると感じたので、優勝を目指して臨みました。
――レースを振り返ってください。
スタート10分前くらいから雨が強くなりましたが、走り出してからは流れに乗ってリズム良く進めました。ハーフで思った以上に余裕があったので「今日は行ける」という感覚がありました。終盤、競り合っている選手に仕掛けられ、40km過ぎに離れそうになった時は諦めかけました。でも、1カ月前の3000mの記録会でその選手にラストで刺されて負けていたので、リベンジしたいと思っていました。最後は意地で、がむしゃらに走りましたね。42km走ってあそこまでの接戦になる経験は、なかなかできないと思います。記録や結果以上に、忘れられないレースになりました。
――今後の目標を教えてください。
今季は富山、NAHA、みえ松阪と、年内に走るマラソンはすべて優勝を狙います。そして東京マラソンで2時間15分を切り、来シーズンは2時間10分に近いタイムを出したいと思っています。ちなみに、同じ岐阜県出身の高橋尚子さんと誕生日が同じなんです。マラソンが走れる理由はそこにあるのかもしれませんね(笑)。
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