ニュース・記事
ランナーズonline
「追い込まない」でサブ3.5は可能? 2人の実例を専門家が検証(前編)
|
苦しい練習をせずにサブ3.5ができたランナーの事例を紹介 |
ランナーズではこれまでフルマラソンで3時間30分を切る『サブ3.5』について特集してきました。2024年にはサブ3.5達成者113人のアンケートから、月間200km前後を走り、ロング走やスピード走を取り入れるという平均像が見えてきました。
一方で、そうした平均値とは異なり、「追い込まない」トレーニングでサブ3.5を実現したランナーもいます。取り組みの内容を紹介するとともに、専門家にも分析してもらいました。
事例1:津軽佐和子さん(46歳女性・東京)
2024年のつくばマラソンで自身初のサブ3.5(3時間29分43秒)を達成した津軽佐和子さん。17年からはランニングクラブの練習会にも参加していますが、それは「仲間と一緒じゃないとモチベーションが上がらない」からで、トレーニングでは無理をしないそうです。
「昔からハアハアするような練習は苦手なんです。練習会でも出されたメニューをそのままやることはあまりなく、設定がキツいと思ったらペースを落としていますし、サブフォーのグループと一緒のことが多いです。その日の自分にとって無理のない強度で走るようにしています」
サブ3.5を達成したつくばマラソン前は月間200kmを2ヶ月続けましたが、走るのは週3~4回。ロング走も30kmはやらず、最長で26kmです。
「アドバイスを受けている福澤潔コーチからは『せめて2ヶ月は200km走ろう』と言われました。ただ、疲れていたら休みますし、20kmぐらい走る時もキロ6分から始めて、後半は自然に上がるようにしています」
普段の月間走行距離は100km程度で、週末しか走らない時期もあります。
「月間で100kmに届かない月もあります。でも、走行距離や練習の頻度は減っても、まったく走らなくなることはなくて、ハーフなどは月1くらいで出ます。春先から夏まではファンランですが、8月の北海道マラソン以降は全力で走ります」
【サブ3.5をできた理由】
「もともと運動神経が良かったわけでもなく、筋力もないので、才能があるランナーではないと思います。でも、無理せず自分が続けられる強度で走ってきて、大きなケガをせずに結果としてサブ3.5ができました。キツイ練習をやらなければいけない、ということはないと思います」
事例2:岩佐保男さん(77歳男性・神奈川)
岩佐保男さんは43歳の時に自己ベストの2時間49分をマーク。その後は仕事の忙しさと加齢による影響で走力が低下し、2017~18年に走ったフルは4時間前後。ところが、「追い込まない練習」に切り替えてから再び記録が向上し、70歳を超えた19~23年にサブ3.5を達成しました(23年度全日本マラソンランキング74歳の部1位)。24~25年も3時間40分を切っています。
「以前は週末に20~30kmを、平日に5kmを一生懸命走っていました。速く走らないと意味がないと思っていたので、毎回追い込んでいました。ただ、年齢的なものもあって、それまでと同じことを続けるのは難しいなと感じるようになりました。一生懸命走ると翌日に疲れが抜けず、思うように走れないことが増えてきました」
その頃に福澤さんとトレーニングについて話す機会があり、追い込む練習をやめたそうです。
「今は毎日決まったコースをだいたい80~90分走っています。キロ6分前後で、距離にすると13~16kmだと思います。調子が悪かったらゆっくり走りますし、今日はこれくらいでいいな、と思うところで一定のリズムで走っています。また、月に1~2回はハーフの大会に出ており、フルの前には100分走る日を3回入れるようにしています」
【サブ3.5をできた理由】
「サブ3.5は約キロ5分ペースですが、練習ではそのペースでは走りません。月間走行距離は400km前後だと思います。以前は週末の走り込み前後で身体を休めることも多かったのですが、今は毎日走れるので、それが走力向上につながっているのだと思います。若い頃にこのやり方を知っていれば、もっと速く走れたかもしれないなと思います」
後編では2人のトレーニングについて専門家が分析します。
※こちらから記事検索ができます。

ランナーズ11月号 9月24日発売!
神野大地コーチ(元・山の神)が教える
「マラソン、勝負の2カ月間」
「マラソンで結果を出すには2カ月前からが勝負」と語るのは、「3代目山の神」として知られ、実業団MABP マーヴェリックの選手兼監督を務めながら市民ランナーの指導も行う神野大地さん。11月〜12月のフルマラソンに出場するランナーに向け、本命レースでベストな走りを引き出すトレーニング法を伝授します。
走り込みの秋到来! 100kmでマラソン完走・200kmでサブフォー
「マラソンを完走するなら月間300km」という定説に対し、本誌がこれまでに度々提案しているのが「月間100kmでフル完走、200kmでサブフォー」。今後の走り込みのヒントとなる理論を紹介します。
ランニングも “韓流ブーム” 到来の予感!
EXPOとエンターテインメントを融合したランニングイベントや、カフェバーやサウナを備えたランニングステーションなど、韓国では今、ランニングブームが加速。日本にも訪れるかもしれない “次のランニングトレンド” を現地からルポします。
本誌購入は年会費7,800円「ランナーズ+メンバーズ」がお勧め!
「ランナーズ+メンバーズ」は毎月最新号が自宅に届く(定期購読)だけでなく、「デジタルで最新号&2011年1月号以降が読み放題」「TATTAサタデーランが年間走り放題」「会員限定動画&コラム閲覧可」のサブスクリプションサービス! 年会費7,800円の超お得なプランです。



