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フルマラソンと10kmに初挑戦 ともに完走を果たした重度知的障害の兄弟
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村松 優さん、賢さん(しまだ大井川マラソン) |
マラソンに挑戦するすべての人を応援するプロジェクト「MCC(マラソンチャレンジカップ)」。
このプロジェクトに加盟する大会において、2024年度に優れたチャレンジをしたランナー・大会主催者・ボランティア団体などを表彰する「MCC年間大賞2024」が、5月22日に発表されました。
300を超える応募の中から「ランナー部門」で優秀賞に選ばれたうちの一組、村松優さん、賢さん兄弟のチャレンジをご紹介します。
ランニングでついた自信が働く力、生きる力に
重度の知的障害を持ち、昨年10月のしまだ大井川で初フルマラソン完走した賢さん(7時間1分24秒)と、10kmを完走した優さん(1時間6分0秒)の村松さん兄弟が優秀賞に選出された。優さんが次男、賢さんが三男で、障害の重い長男の慶彦さんと母の直世さんが応援団長を務めている。
走り始めたのは4年前。最初は優さんが勤め先の郵便局でなじめず仕事に悩んでいたころ、知り合いの紹介でランニングコーチの古畑健太さんに出会い、古畑さんのチーム「ラングリットランニングスクール」で週1回、90分のランニングが習慣になったという。
「ランニングで自信がついたのか、職場での孤独感も払拭され、毎日休まず出勤するようになりました」(直世さん)。
賢さんもその1年後、兄に感化されたのか一緒に走り始めた。最初は3kmのコースも走り切れず、大会に参加すると優さんとそろってそれぞれの部門で最下位。それでもあきらめず、毎週のトレーニングで少しずつ力をつけていったという。
兄弟を指導する古畑コーチは、速く走るよりも笑顔で走ることで健康的に生活する、ランニングで自信をつけることをコンセプトにスクールを運営してきた。「ゆっくりでもいいよ。でも笑顔でねと声をかけながらコツコツと続けてきた練習が実を結んだ」と2人の目標達成を喜んでいる。
そして、昨年のしまだ大井川では賢さんが初マラソンに挑戦し、7時間1分24秒で完走。母・直世さんの友人の女性ランナーが伴走してくれた。
「何度も『歩いてはダメよ』と励ましてくれました。1人ではとても成し遂げられなかったと思います。心配しながら応援していた長男の慶彦が涙で祝福するくらい感動的なゴールでした」(直世さん)。
2025年は二人そろってフル完走へ
今年の大会は2人そろってフルマラソンに挑戦する予定。「実は今年は私の仕事の都合が合わずやめようかと思ったのですが、2人から毎日のように『申し込んでね』とLINEをもらって、仕事の予定を変えてもらったんです(笑)」
優さんは職場の自己紹介文に「趣味はマラソン。夢はフルマラソンを完走することです」と記入。2人は大会に向け、今はランニングスクールだけでなくジムでも週1回走っているそう。
「一度もやめたいと言ったことはなく、マラソンは2人にとって本当に人生の目標になっているんです。今年は2人そろってフルを完走してくれることを願っています」(直世さん)
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2人の挑戦の舞台となったしまだ大井川マラソンinリバティ
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「2024全国ランニング大会100撰」に選ばれた、静岡を代表するマラソン大会のひとつ。島田市のシンボル大井川の河川敷に整備された、全国初のマラソン専用コース「リバティ」で開催される。高低差が少ないため、自己記録更新を狙うベテランランナーや初マラソンに挑む初心者にも人気。
フルマラソンには7時間の制限時間が設定されているが、コースの途中途中で制限を設ける関門がないため、実際には賢さんのように制限時間を少し超えてもゴールまで走り切ることができる。
交通規制の必要がない河川敷が主体のコース設定ゆえの寛容な対応だが、根底には、最後まで見守る大会事務局の熱い思いも込められている。
「42.195kmに挑むためにトレーニングしてきたランナーの皆さんですから、一人でも多く完走して欲しい。実際には7時間を少し超えてもゴールしていただいています」(大会事務局=島田市観光文化部観光課の山下直さん)。
ランナーに寄り添う大会運営も村松兄弟の快挙を支えた要素の一つだ。
島田市制執行20周年記念となる2025年大会は10月26日(日)開催予定。
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