ニュース・記事
ランナーズonline
フルマラソン2時間12分台の公務員ランナー「実業団選手を引退してから記録を伸ばせた理由」
|
昨年3月の東京マラソンを走る大橋さん(写真/軍記ひろし) |
2月12日の延岡西日本マラソン(宮崎県)で2時間12分22秒を記録し、自己ベストを更新した大橋秀星さん(34歳)。専修大学時代に箱根駅伝に3回出場し、その後3年間の実業団選手生活を経て、現在は小平市役所に勤める公務員ランナーとしてランニングを続けています。日々のトレーニングや現在の目標について話を伺いました。
********
――普段のトレーニングの時間帯と内容について教えてください。
「フルタイム勤務のため、基本的に朝練習がメインです。平日は朝5時30分~7時、休日は朝6時~8時に行っています。午後は、平日であれば仕事後の帰宅ラン、休日は夕方に軽めのジョギングをすることが多いです」
――具体的なトレーニングメニューを教えていただけますでしょうか。
「週2回、朝にポイント練習を行っています。水曜日にインターバルかペース走、日曜日には30~40km走を実施しています。具体的なメニューは以下のような内容です。
・1000m×10本(キロ3分5秒)
・400m×20本(72秒)
・15000mペース走(キロ3分20秒)+1000m
・30~40km走(キロ3分40~30秒)
それ以外の日は、ジョギングをキロ5~6分のペースで60~75分行い、月間走行距離は約700kmになります。また、1人でのトレーニングでは負荷をかけることが難しいため、レースを練習の一環として活用し、積極的に出場しています」
――15000mのペース走や40km走を頻繁に行っているようですが、その理由はなんでしょうか?
「15000mのペース走は、平日の限られた時間の中で距離を踏みながらスピード負荷をかけるために取り入れています。私の設定タイムでは50分程度で終わるため、効率的にトレーニングができます。40km走は、過去のレースで30km以降に失速することが多かったため、長い距離に身体を慣らすことを目的に実施しています。昨年の夏は週末に標高約1000mの西湖(山梨県)へ行き、暑さを避けながら8回ほど40km走を行いました」
――トレーニング全般で意識していること、そして実業団時代より現在のほうが速くなった理由を教えてください。
「確実にできるトレーニングを確実にこなすことを大事にしています。実業団時代は練習の質が高く、設定タイム通りにこなせないことも多くありました。そのため現在は、無理なメニューを組まず、継続的にトレーニングを行うことを意識しています。直近1年間の私のハーフマラソンのベストは1時間3分16秒と、キロ3分を切るペースですが普段はそれよりも遅いペースのトレーニングがほとんど。トレーニングの継続性を重視した結果がマラソンの自己ベスト更新につながっているのだと思います。また、市民ランナー歴も8年目となり、これまでフルマラソンに約40回出場してきたレース経験の蓄積も結果につながっていると感じています」
――実業団を引退後、市民ランナーとして今もなお記録を伸ばそうと挑戦し続ける理由は何でしょうか。
「実業団での競技生活が3年で終わり、不完全燃焼だったことが一番の理由です。また、市民ランナーになってからも満足のいく結果が出せず、悔しい思いを重ねてきました。その悔しさが、今も競技を続ける原動力になっています。私の最大の目標は、マラソンでサブ10(2時間10分切り)を達成すること。そこに向けて、限界まで挑戦したいと思っています」
※こちらから記事検索ができます。

ランナーズ12月号 10月22日発売!
さぁ、フルマラソン挑戦!
「30kmの壁」を突破する思考法
フルマラソン30km以降の失速を防ぐことは多くのランナーにとって永遠の課題。では、フルマラソンで失速しないランナーは何を考えてどんな行動をとっているのか。その理由を解明すべく、ランナーズ編集部はメールやSNSで「マラソンで失速しないランナー」にアンケートを実施しました。
失速しないランナーの分析に加え、スポーツ心理学研究者による失速対策法や運動生理学者による「失速しやすい条件」を解説。フルマラソンで快走したいランナーは必見です!
短期連載 100日間でサブフォー達成最終回
最終回の今号は「本番レース快走のために残り10日前から我慢すること×9」を解説します。
「直前まで練習を頑張りすぎる」「ドカ食いのカーボローディング」「宿泊先での長湯やサウナ」など、あてはまることはありませんか? サブフォー目標以外のランナーも参考になる内容です。
東京2025世界陸上競技選手権大会
ここが凄いぞ小林香菜選手!
東京2025世界陸上競技選手権大会が9月13日から21日に開催されました。
マラソンで女子の小林香菜選手(大塚製薬)が7位に入賞。小林選手は早稲田大学時代、「早稲田ホノルルマラソン完走会」というサークルに所属していました。サークル出身の元市民ランナーが世界陸上入賞にたどり着いた強さの裏側に迫ります。
本誌購入は年会費7,800円「ランナーズ+メンバーズ」がお勧め!
「ランナーズ+メンバーズ」は毎月最新号が自宅に届く(定期購読)だけでなく、「デジタルで最新号&2011年1月号以降が読み放題」「TATTAサタデーランが年間走り放題」「会員限定動画&コラム閲覧可」のサブスクリプションサービス! 年会費7,800円の超お得なプランです。



