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RUNNERS ONLINE100km世界選手権3度優勝 イタリアのレジェンドランナーは52歳の今も年間45レース出場「全て全力で走るのが信条」
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発売中のランナーズ5月号では、五輪金メダル2度獲得のエリウド・キプチョゲ選手や1984年のロサンゼルス五輪で女子マラソン初代金メダリストとなったジョーン・ベノイト・サミュエルソンさんら世界のレジェンドランナーが登場していますが、イタリアには100km世界選手権で3度優勝、マラソンでは2時間20分切りを年間16回記録したこともあるレジェンドランナーが。3月にローママラソン出走のためイタリアを訪れたランナーズ編集部員が「イタリアの川内優輝」とも言える(!?)ジョルジョ・カルカテッラさん(52歳)にインタビューしました。
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――昨日はローママラソンお疲れ様でした。ローママラソンはもう何度も走られているのでしょうか。
「私はローマで生まれ育ち、10歳の時に父親に誘われてこの大会のファンランに参加したのがキッカケで走ることが好きになり、18歳で走ったローママラソンが初マラソンでした。以来、15回は出ています。昨日は2時間46分20秒で私にとっては残念なタイムでした。昨年はこれより8分速かったですから。でも今の全力は尽くしました」
――マラソンの自己ベストは2000年に出した2時間13分15秒、この年は年間のフルマラソン2時間20分切りの回数で世界記録を樹立したそうですね。
「記録のことなど何も考えずに、気の向くままにマラソンを走っていただけなんですが、12月になって記録樹立に気づきました」
――日本には「サブ20(2時間20分以内に走ること)」のギネス記録を持つ川内優輝さんというプロランナーがいます。
「はい、名前を聞いたことがあります。たくさんのマラソンを、いつも全力で走っているのですよね。彼は私より速くてブラボーです。私も今も、年間で約45レース走っているんですよ。私もいつもレースは全力で走るのが信条です。ちなみに先週末は北部のブレーシアのレースに出て、昨日はローママラソン、次の日曜はアドリア海沿いのチェルビアという街でハーフマラソンを走ります。一年中、こんな感じで北から南まで全国、距離も8kmから100kmまでさまざまなレースに出ています。イタリアには10日連続で毎日50kmを走る大会があって、それにも出ています」
――100km世界選手権では2008、11、12年と3度優勝していますが、13年までタクシードライバーの仕事をしながら走っていたのですよね。
「はい。タクシー運転をしながら、毎日42.195km走ると決めて、朝21km走り、6時間タクシーを運転して、夜にまた21kmという生活で月間800~1000km走っていました。現在はそれより減っていますが、とにかく距離を踏むことが好きなんです」
――お勧めのトレーニング方法はありますか?
「2部練習です。前述のように私も以前は毎日2部練習、今でも週に数日行っているのですが、同じ1日に15kmを走るなら、朝に8km、晩に7kmなど分けて走る方がトレーニング効果が高いです。なぜなら、前のトレーニングを回復させるために身体の代謝が常に活性した状態になるからです。全てのランナーに勧めます」
――あなたにとってレースを走ることとは?
「レースを走ることは私に喜び、活力、幸せをもたらしてくれます。また大会を巡る旅は、新しい土地やたくさんの人との出会いをもたらしてくれる。それも、レースをたくさん走り続ける大きなモチベーションです」
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