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今年はオリンピックイヤー 41歳の世界的レジェンドもマラソン代表狙う「キプチョゲとまた一緒にレースしたい」
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ケネニサ・ベケレがパリ五輪でキプチョゲと競う姿は見られるのか(写真は41歳で2時間4分19秒をマークしたバレンシアマラソン) |
12月にエリウド・キプチョゲ選手が東京マラソン2024に出場することが発表されましたが、そのキプチョゲ選手と並んでマラソン界のレジェンドと言われるのがエチオピアのケネニサ・ベケレ選手です。昨年12月のバレンシアマラソンでは、41歳という年齢で2時間4分19秒をマークしました。今年開催されるパリオリンピックでマラソンでの出場を狙っているというベケレ選手について、ケニア人ジャーナリストのベネディクト・サング氏がランナーズ誌に寄稿した記事を一部編集してお届けします。
2019年、キプチョゲの世界記録(当時)に2秒と迫る2時間1分41秒をマーク
5000m、1万mの元世界記録保持者で、37歳だった2019年のベルリンマラソンではエリウド・キプチョゲの世界記録(当時)にあと2秒と迫る2時間1分41秒をマークしたエチオピアのケネニサ・ベケレ。12月3日のバレンシアマラソンで40歳を超えて2時間5分を切るという歴史的偉業を成し遂げたベケレの初マラソンは14年4月のパリマラソンで、2時間5分4秒。約10年たった今もほとんど変わらない最高レベルのパフォーマンスを維持する姿は、年齢を重ねても記録更新を目指してマラソンに取り組むあらゆるランナーの希望となっている。
バレンシアの記者会見では「パリオリンピックの資格を取るために走りに来た。パリで国の代表として走れることを楽しみにしている」とコメントした。
陸上で得た収入で陸上トラックを建設
エチオピアのアディスアベバに住むベケレの1日は、朝5時半に始まる。自宅から車で50分ほどのセンダファに向かい、ロングランを行う。短い距離のトラック練習を行う日は、アディスアベバから北に約30kmのスルルタへ。昨年4月の取材で、「陸上で得た収入をどのように投資しているのか?」という質問に彼はこう答えていた。
「スルルタに自分で陸上トラックをつくった。当初は、ケガを防止するために柔らかい表面のトラックがほしくて自分のためにつくったんだが、今となってはほとんど全てのエチオピアのアスリートがここで練習している。ランナーが滞在できるトレーニングセンターとゲストハウスも建設した。互いに助け合わなければいけないし、コミュニティのためになりたいからね」
午前10時頃にトレーニングを終え、自宅に帰って朝食をとってから仮眠し、その後昼食。食事に関しては「特別なものはとっていない。一番大切なのは、バラエティに富んだものを食べること。野菜、ナッツ、フルーツ、肉、パスタ、米、ミルク、あともちろん我々の国民食であるインジェラも欠かせない。栄養価が高いんだ。食べ物は素材そのもので十分だから、スパイスや油はあまり使わない」
午後遅くにもう一度トレーニングがあり、集団で走るか、ジムのトレッドミルで走ることもあるという。
「私の願いはオリンピックに出場することであり、5000mで共に競い合ったキプチョゲとパリで再びレースができれば素晴らしいことだし、歴史の1ページになるだろう」
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