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【レースに出よう 12】15年間で約250レースに出場したキャリア官僚ランナー
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ランニング歴15年で約250レースに出場してきたT・Nさん(40歳)は国土交通省のキャリア官僚。
各地の大会に出場することが仕事にも生きているというそのランニングライフとは。
地元の人たちが動くマラソン大会から「地域づくり」が見える
社会人になって1年目に出場したハーフマラソンでのこと。
12~13km地点をほぼ歩いていたら、還暦過ぎであろうランナーから「頑張れ若人!」と肩を叩かれサッと抜かれてしまった。
T・Nさんにとって『継続は力なり』を見せつけられた印象的な出来事でした。
翌年、東北に転勤すると「1回でいいからハーフマラソンをまともに走りたい」と、出場したのが山形県の「ひがしねさくらんぼマラソン」。
レース当日、駅から降りたら地元の中学生のブラスバンドの歓迎に始まり、旅館のマイクロバスが数分間隔で参加者を会場まで送ってくれ、レース中には世代を問わず地元の方々が応援、そして帰りの駅のホームでは旅館の女将たちが横断幕を掲げて見送ってくれた。
「地域がイベントのために動いている!」
入省2年目「マラソン大会を通じて地域づくりを見ていこう」と決心しました。
マラソン出場が直接仕事にも好影響が
こうして週末は、車を何百kmも運転して、東北各地の大会に出場するようになったT・Nさん。
「道路や河川の仕事をしていると、運転していろいろな道路を覚えたり、街並みを知っておくこととランニングをセットにすると、すごく中身の濃い充実した週末になるんです」
また、実際に自分の脚で走ってみると忘れないとも。
「たとえば河川敷のレースを走った後に『堤防ってあんな感じだったよな』とか、レースにでたときの記憶をたぐると、災害対応や防災の面でも役に立ったりします」
マラソンコースには国土交通省管理の道路もたくさんあるので、その道を見ることでパトロールも兼ねられる。
「週末はマラソンで街を見に行こう」とワクワクするようになっていきました。
走りたいと思うことができる「ひと中心の道路空間」を増やしたい
「私が大好きな別府大分マラソンのコースである別大国道の歩道は平成26年に幅が広がったことでウォーカーやランナー、サイクリストからも活用されています」
風光明媚な別府湾を望みながら身体を動かすことができる住民憩いの場として認知されるようになっていると言います。
交通インフラだけではない道路の在り方。たとえば美しい景観や、安全面でも「歩きたい」「走りたい」と思えるような「人中心の道路空間」が増えること。
「今後、こういう先進例を増やしていければ、人間の生活はもっと豊かになると思うんです」
どうせなら泣けるまで頑張りたい! 目指すはサブスリー
20~30代前半で霞が関にいたときは、なかなかトレーニング時間がとれない状況の中、帰宅ランが精いっぱいだった。
それが「働き方改革」が進んでからは、帰宅後に走ったり、仕事の後同僚と一緒に皇居ランもできるようになったと言います。
高校時代、サッカー部の最後の試合は補欠で試合に出られず不完全燃焼のまま終わってしまったこともあり「どうせなら泣けるまで頑張りたい」と思うように。
現在自己ベストは3時間17分。目指すはサブスリー。
「過去出場した250のレースすべてに、残り5kmで甘さが出てしまいました。今日はタイムが出なさそうだから、これくらいでいいかと思う瞬間があって、一度も満足したことがないんです」
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