本サイトではより多くの方に快適に利用して頂ける様に、アクセシビリティ面を充分に考慮したコンテンツの提供を心がけております。その一環として、閲覧対象コンテンツのすべてにスタイルシートを使用して制作しております。現在閲覧に使用されているブラウザには、当方制作のスタイルシートが適用されておりませんので表示結果が異なりますが、情報そのものをご利用するにあたっては問題はございません。

トピックス

ランナーズonline

RUNNERS ONLINE

恩師が語る「最高の省エネ走法」鈴木健吾選手に学ぶ「ランナーの基本は姿勢を正す」

2022年5月27日

大学4年時の箱根駅伝(2区)

大学4年時の箱根駅伝(2区)


現在発売中のランナーズ7月号の表紙を飾るのは鈴木健吾選手と一山麻緒選手の世界最速夫婦。
マラソン日本歴代1、2位の記録を持つ鈴木健吾選手はファンや関係者の中で「フォームが綺麗(格好良い)」と評判です。かねてから"フォーム改善"に重点を置いている、恩師の神奈川大学・大後栄治監督(57歳)に話を聞きました。


"力み"がない走りを体得するには?

健吾が高校2年生の時にレースを走っているのを見てスカウトしました。当時はまだ全国的には無名でしたが、ランニングフォームに全く"力み"がなく心地よいテンポで走っていたからです。
"力みがない"とはどういうことかというと、各関節の動き(可動)に無駄がなく、力点と脱力点のタイミングが良く、足が地面に着地した時に得られる反力を効率的に推進力に転換できることです。そのため、エネルギーロスが少なく、身体が受ける衝撃も軽減されていることが予想できます。
たとえば彼は強化合宿中の血液検査でハードな練習をしているにも関わらず、筋繊維細胞の破壊度を想定できる「CK」(クレアチンキナーゼ)が他の選手と比較してあまり上がりませんでした。また、日頃からジョグの量が多くて、大学3年の箱根駅伝予選会で日本人トップになった翌日にも30kmをひとりで走っていました。このようなことができるのはランニングフォームに"力み"がない、すなわち筋肉や関節にかかる負担が少ないからです。一言で言うと最高の省エネ走法ですね。

"力み"がない走りを体得するための基本となるのは姿勢です。
日頃から正しい姿勢を保持していなければ、ランニング中にも無駄な動きが発生します。そのため神奈川大学陸上部では朝練習の最初に必ず「正しい姿勢で真っすぐ立つ」ドリルを行い、その後に「四股」「ランジ」「縄跳び」「ラダートレーニング」などを行った上でランニングに入っていきます。
彼が大学生の頃は1kmあたり2分52秒前後を切るペースになると急激に「力み」が生まれていたので、2分50秒前後から40秒台が目安になるトラックでは、勝負することができませんでした。それが実業団に入って上半身の筋力をアップしたことでランニングスキルが向上し、1万mで27分台をマークするようになり、マラソンのペースに対して余裕度が生まれたように感じます。これが日本記録につながったのではないでしょうか。
上半身の筋力が高まれば肩甲骨の可動域が高まり、それに伴い股関節がダイナミックに働き、ストライドが自然と広がります。
私自身、箱根駅伝や全日本大学駅伝で好成績を残したいという気持ちはありますが、各選手の身体の発達度合いによって、求める課題を設定する必要性があると考えます。その意味で教え子が日本記録を出してくれたことに対しては、充実感や達成感を与えてくれたように感じています。夫婦で迎える世界陸上は持てる力を全て発揮してほしいです。


現在発売中のランナーズ7月号では鈴木選手、一山選手が語るオレゴン世界選手権に向けての想いを掲載しています。

ランナーズ6月号 4月22日発売!


ジョギング中に1kmだけスピードアップ
「毎週1秒」速くなって、秋冬マラソンで快走しよう

「スピード走が重要なのは分かっているけれど、継続できない……」。
こういったランナーに向けて、ランナーズ6月号では「普段のジョギングより1kmだけわずかにスピードアップし、毎週1秒速くなることを目指す」を提案しています。
このトレーニングを続けることがなぜ秋冬マラソンでの目標達成につながるのか、詳しい理論やアレンジ法をご紹介します。

ランニング界を支える
大会"ペースメーカー"に注目

3月17日に開催されたイタリアのローママラソンは主催者曰く「世界一多いペースメーカー」を配置しているのが特徴でした。ペースメーカーはどんな人たちが行っているのか、またペースメーカーが率いる集団で走る際にタイム短縮につながるテクニックなど、様々な角度から考察しました。

4年ぶりに発表!
「全国ランニング大会100撰」(2023年1~12月)

RUNNETの大会評価サイト「大会レポ」への投稿などを基に、日本で開催されている大会の中から100大会を選出する大会100撰を、4年ぶりに実施しました。初選出となったのは14大会。あなたの出場したレースも入っていますか?



本誌購入は年会費7800円「ランナーズ+メンバーズ」がお勧め!

「ランナーズ+メンバーズ」は毎月最新号が自宅に届く(定期購読)だけでなく、「デジタルで最新号&過去12年分の記事が読み放題」「TATTAサタデーランが年間走り放題」「会員限定動画&コラム閲覧可」のサブスクリプションサービス! 年会費7800円の超お得なプランです。



記事をもっと見る

ランニング初心者集まれ