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ニュース・記事

ランナーズonline

【マイトレーニング】山岳レース世界大会金メダリストの44歳市職員

2026年8月28日

※本記事は『ランナーズ2026年10月号』掲載内容になります。

25年富士登山競走を走る宮川さん(6位・2時間56分52秒)

25年富士登山競走を走る宮川さん(6位・2時間56分52秒)

マイトレーニング

山岳レース世界大会金メダリストの44歳市職員
週4回の早朝登山走でマラソン2時間29分
宮川朋史さん(福井・44歳)

マラソン2時間30分以内で走る市民ランナーを紹介する連載。今回は2025年スカイランニングのマスターズ世界選手権で金メダルを獲得し、同年の福岡国際マラソンで2時間29分0秒の自己ベストをマークした宮川朋史さん(福井・44歳)です。

文/吉田誠一 写真/小野口健太


「登りはつま先でリズムよく接地。道に迷う心配のないマラソンは気持ちが楽」

25年の福岡国際マラソンを2時間29分0秒の自己最高で走って、初のサブ2.5を果たした宮川朋史さん(44歳・敦賀市職員)は主戦場を山岳レース(スカイランニング)に置いている。  
週3~4回、山を走る練習スタイルを確立したのは5年前。教育委員会で働く現在は午前5時に起き、5時半から標高913mの野坂岳を登り始める。
「約3kmのコースで獲得標高は780m。登りは30~35分程度、下りは20分を目安にしている。週に2回は心拍数を上げて身体を追い込む」  

練習後は家で朝食をとり、8時半から始業。仕事で遅くなることも多いため、朝中心の練習スタイルにする。家庭では洗濯など家事を手伝い、米を研いでから山に向かうこともある。  
週末は片道100km以上移動して、石川や長野の山で20~40kmを縦走する。
「深夜2時に家を出て、明け方に到着してから走ることが多い。3~5時間で累積標高は多いときで4000m。目標レースに応じて距離や標高を調整する」  

急峻な斜面を駆け登るバーティカルが得意で、25年のマスターズ世界選手権の40歳以上で優勝。今年はそのバーティカルとスカイ(登り下りの中距離レース)で銀メダルを獲得した。
「年齢とともに出力は落ちた感じがするけれど、ランニングエコノミーが上がっているのか、軽く走っても前よりタイムが落ちない。登りは、つま先でリズムよく接地して足をさばけるとよく進む」


趣味の登山で百名山を制覇 27歳で走り始める

いまでこそ「快足登山」のトップ選手だが、中学・高校では化学部に籍を置き、スポーツとは縁遠かった。大学・大学院を経て就職すると、赴任先の山梨で登山を始め、3年余で日本百名山を制覇した。その間にトレイルランナーを目撃し、新たな世界を知った。故郷の敦賀市に戻り、市役所に再就職。
「百名山の次に何をしようかと考えているタイミングだった」  

10年からトレランの大会に出始め、14年には京都マラソンでロードのフルマラソンにも初挑戦し、3時間10分45秒で走った。その後、「スカイランニングのポイント制の年間シリーズに面白みを感じて」本格参戦した。 「登山で山の走り方が身についていたのか、思っていた以上の成績を残せた」  

21年にジャパンシリーズのバーティカルで年間王者に輝き、富士登山競走にも13年から出場し続ける。17年に4位、22年と23年は5位、25年は6位に食い込み、今年は16位だった。
「年に1度の特別なレース。いつの間にか、のめり込んだ」  

ロードレースに出るのは「完走メダル集め」だというが、当然、強化の一環として考える。
「山岳レースのトップランナーはフルマラソンで2時間30分を切っている。自分もそこまでの走力をつけたいと思って強化してきた」  

25年の東京ニューイヤーハーフでは42歳でハーフマラソン自己ベスト(1時間9分47秒)を記録し、同年の福岡国際でも自己記録を更新した。
「山岳レースには年20回程度出場していて、1回3~5時間走る。フルマラソンは年4~5回の参加で、走行時間は短いので気持ちは楽。道に迷う心配もないし、沿道から応援されて楽しい」  

今秋は9月のスカイランニング世界選手権のスカイウルトラ(62km、獲得標高約4400m)に日本代表として出場し、「トップ10入りを目指す」。フルマラソンでは「2時間25分を切りたい」と考えている。




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