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ランナーズonline

弓削田眞理子さん67歳で3年8カ月ぶりサブスリーの要因分析「筋力や代謝系機能の衰えをピーキングやペース配分でカバー」

2026年1月27日

12月に行った測定の様子(協力/RDC GYM、撮影/軍記ひろし)

12月に行った測定の様子(協力/RDC GYM、撮影/軍記ひろし)


昨年11月16日の神戸マラソンで3年8カ月ぶりとなるサブスリーを達成(2時間58分59秒※)した弓削田眞理子さん。67歳でのこの記録は「世界初の65歳以上女性サブスリー」でもありました。
弓削田さんの身体能力にはどんな特徴があるのか、12月下旬に持久的な能力を測定。その結果をもとに、2019年12月にも弓削田さんの測定を行った桜美林大学の山本正彦先生が分析しました。

※ネットタイム


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 弓削田さんは21年1月の大阪国際で2時間52分13秒の自己ベストを出し、25年11月の神戸では2時間58分59秒。これは1年あたり約0.8%の低下にあたり、マスターズアスリートの記録低下率「年1~0.8%」のほぼ上限に位置し、理想的な推移といえます。今回、6年ぶりに身体データを拝見し、記録低下を押しとどめてサブスリーできた要因は、本人が自覚している通り「疲労抜きなどによってコンディショニングがうまくいき、十分力を出し切った結果」ということができそうです。

 個別にデータをみていくと、最大心拍数は159(拍/分)と、6年前の160からほぼ低下していません。今回最大酸素摂取量(vo2max)は前回と矛盾した値になってしまいましたが、最大心拍数が落ちていないことから、6年前(50.5㎖)に近い値が維持できていると推測されます。これは60代後半でもインターバル走に取り組む、トレーニングの結果が表れています。

 一方でマラソンペースの目安となるAT(無酸素性代謝閾値)はキロ4分17秒で、6年前のキロ4分0秒より7%低下しています。もしかすると、低体重であることから筋肉量が減り、筋の出量が低下するなど、避けられない加齢の影響があるのかもしれません。

 こういった状況の中でも今回サブスリーできたのは、「ランニングエコノミーの改善」(月2回40km走を行うという走り込みや、上下動が少なくなるというフォームの変化による)、「ペース配分やピーキングの成果」(マラソンを繰り返し走ることでペース感覚を身につけたことや今回休養を取り入れてマラソン本番に調整したことによる)の成果でしょう。

 特に後者に関して、今回の神戸マラソンのデータをみると、レース後半ではストライドが小さくなりながらもピッチを増加させることで、ペースが大きく低下するのを防いでいます。これはフルマラソンで「理想的な走り」ができた時の傾向。24年の神戸マラソンや25年の大阪国際女子マラソンなど、弓削田さんが後半失速してサブスリーできなかった時は、30km以降にピッチも低下していますから、今回はレース後半になっても疲労の影響が小さく、力を出し切れたことがわかります。 

まとめると、60代後半になっても年間を通してスピード走などハードなトレーニングを積み重ねることで心肺機能を維持し、加齢によって筋力や代謝系の機能は衰えているものの、ピーキングやペース配分のうまさで今持っている力を出し切ったことがサブスリーにつながった、といえます。


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発売中のランナーズ3月号では、編集部の取材や弓削田さんご本人へのインタビューで67歳で3年8カ月ぶりのサブスリーの要因を徹底的に掘り下げています。



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