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本気で燃え尽きれば50代サブ3.5は必ずできる!
※本記事は『ランナーズ2026年10月号』掲載内容になります。
「完全燃焼した感覚。ここまで一生懸命になれるものは、ほかにない」
今年の別府大分マラソンにて、55歳で初めて3時間30分切りをしたランナーは語ります。様々なランナーを取材してきた本誌編集部は考えます、燃え尽きるほどランニングに打ち込めば50歳を超えてから初のサブ3.5をすることは必ずできる、と。
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3時間30分切りでゴールするランナーたち 写真/軍記ひろし、塩川真悟、寺山浩美 文/吉田誠一
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朝日新聞社勤務・有馬央記さん |
55歳初サブ3.5を可能にした「3カ月間の選択と集中で完全燃焼」
朝日新聞社長室勤務・有馬央記さんの実話
「うれしかったし、ホッとしたし。燃え尽きた感覚です。泣いていたかもしれません」
今年2月1日、別府大分マラソンでグロスタイムのサブ3.5(3時間30分切り)に挑んだ55歳・朝日新聞社勤務の有馬央記さんは、3時間29分38秒の自己ベストでゴールを駆け抜けた。
抽選で別府大分の出走権を獲得したのは昨年10月中旬。2024年の勝田全国マラソンでネットタイムの3時間30分切り(3時間29分11秒。グロスは3時間31分13秒)を果たしたので、今回は目標をグロスでのサブ3.5に定めた。
15年前、40歳の時にダイエットのために走り始め(当時の体重は92㎏)、3時間32分47秒(2017勝田)まで記録を伸ばしたが、17年のテレビ朝日への出向で職場環境が変わり、タイムを追うことが難しくなった。大会には出続けたが、フルは4時間30分前後の状態が続いた。
再びサブ3.5を目指せるようになったのは19年に朝日新聞に戻ってから。55歳で迎える今年の別府大分は「ラストチャンスのつもり」で挑んだ。
といっても、10月中旬に出走が決まってから本番までの準備期間は実質的に3カ月。「ちょうど仕事が忙しい時期で、夜の会食も多かった。限られた練習機会を大切にして、効率良く強化しようと考えた」。目標達成に向けたトレーニングのテーマを「選択と集中」とした。
❶ 食事を見直して8㎏のダイエット
まずはダイエットに着手した。何しろ体重が75㎏まで増えていた。そこで、毎日2~3個の菓子パンを食べ続けていた昼食を、社員食堂の定食(焼き魚とみそ汁など。ご飯は一番少ない量)に改めた。基本的に間食はせず、どうしても何か口にしたくなったら羊羹を選んだ。会食後のラーメンも避けた。この食生活の改善で8㎏の減量に成功した。
❷「走行距離増加」「練習頻度増加」は求めない
月間走行距離は昨年11月から順に212㎞、162㎞、237㎞。サブ3.5を目指すランナーにしてはやや少ない方と言えるかもしれない。
「優先順位はランニングより仕事が上」
走り始めた頃から「ランニングで仕事に支障をきたしてはいけない」という考えを貫いてきた。今回も、走行距離を増やすという選択はしなかった。量より質を求める選択をした。
もともとは「朝ラン派」で、別府大分に向けて練習を開始した当初に早朝ランを試みたが、日中激しい睡魔に襲われた。仕事に支障をきたすと判断しこれも除外。テレビ朝日系列局との渉外等の業務に携わる現在は、会食が多いため、夜も練習時間が取りにくい。平日の練習は多くて週1回。週末は2日とも走り、練習頻度は週2~3日となる。
❸ 休会状態だったランニングクラブ練習会に参加
平日夜、月2回のRETO RUNNING CLUB練習会への参加を「再開」した。マラソンランナーの神野大地さんが指導する市民ランニングクラブで、23年から入会しているが、久しく参加していなかった。ここでは短い時間で走力を上げるメニューが多い。有馬さんはサブ3.5目標のグループではなく、あえてサブフォーのグループに入り、キロ4分50秒で1000m×3本の後、4~5㎞を速いペースで走るなどのトレーニングを確実にこなすことを重視した。
❹ 会社仲間の期待をモチベーションに転換
社内のランニング仲間と月1回、仕事終わりに走る。築地~豊洲を往復し、豊洲ぐるりパークでの7㎞をスピードアップするのが定番。有馬さんはその30人ほどのグループLINEに、練習毎に内容を投稿し続けた。有馬さん以外にそんなことをするメンバーはいない。モチベーションと緊張感を高めるための、自主的な行為だ。仲間内には以前から「有馬さんを別大で完走させよう」という機運があった。見方を変えればプレッシャーにもなり得るが、有馬さんは、これに乗っかりうまく力にしようと考えた。
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