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痩せて速くなりたいランナー必見!「速くなるダイエット×15」
イラスト/田川博之 |
「減量により間違いなく身体が動きやすくなった」と語るのは、1kgダイエットをして3月9日のびわ湖マラソンで自己ベストを約1分更新(3時間54分37秒)、3月30日のふくい桜マラソンではさらに1kg減量して3時間49分4秒までタイムを伸ばした吉村恭輔さん(48歳)。タイムを縮める上で、減量が効果的な手段であることに疑いはありません。
ダイエットというと「美味しいものを食べるのを我慢しなければいけない」というイメージを持ちがちですが、「日々の習慣を少し変える、工夫するだけで減量できるテクニックはたくさんある」と研究者で自己ベスト2時間46分の記録を持つ髙山史徳さん(34歳)は言います。発売中のランナーズ6月号では、自身も別府大分マラソンに向けて4kg減らすことに成功した髙山さん監修のもと「速くなるダイエット×15」を4つのカテゴリーに分けて紹介しています。ここではその一部を紹介します。
「速くなるダイエット×15」
監修/髙山史徳
【基本姿勢】
1. エネルギー出納を負(摂取<消費)にする
2. 急がば回れで減量ペースに気をつける
【日常生活】
3. 毎日体重計に乗る(最低でも週2~3回)
4. たくさん寝る
5. 寝る時間と起きる時間を一定に
【食生活】
6. たんぱく質は普段以上にとる
7. 脂質を減らす
8. 間食をしない
9. 間食する場合は高たんぱく質低脂質な食品を
10. ノンカロリーの水分はしっかりとる
11. カフェインをとりすぎない
12. よく噛む
【トレーニング】
13. ご褒美がほしくならないトレーニング負荷に
14. 朝ランにこだわらない
【思考】
15. 成功したときの自分を想像する
①エネルギー出納を負(摂取<消費)にする
ダイエットの基本。体脂肪とは、余ったエネルギーを身体に「預金」したもの。エネルギーの支出(消費)が収入(摂取)を上回れば体脂肪は使われ、体重は減っていく。ただ、食事制限で収入を極端に減らすと、体脂肪のみならず、筋肉まで落ちてしまい、ランニングパフォーマンスに悪影響を与えるので②以降に留意しよう。
②急がば回れで減量ペースに気をつける
体脂肪を落とすために重要。脂肪が1kg減るのに必要なエネルギー出納はマイナス7000kcal以上(脂肪はあまり水を含まないため)。一方、除脂肪(筋肉、内臓など)が1kg減るのに必要なエネルギー出納は約マイナス1000kcal(ほとんどが水分であるため)。
「あまり食事量を減らしていないのに体重が減った」ときは筋肉で減っている可能性もある。ゆっくりでも減っていれば基本的に減量は順調だと思ってよい。実際「急激に痩せた方が筋肉量が減った」という研究結果もある。
体重の変化率が著しいとダイエット成功のイメージがあるが実は逆。研究結果を踏まえると、減量のペースは「0.7%/週の体重減少」程度に留めるのがよいので、1カ月で2.8%程度を目安にしよう(例:60kgの人は1カ月で約1.6kg)。
③毎日体重計に乗る(最低でも週2~3回)
毎日体重計に乗る群と対照群(乗る頻度を実験前と変えない)で6カ月後の体重を比較したアメリカの実験がある。結果は、毎日体重計に乗った群は平均6.55%の減少であったのに対し、対照群は平均0.35%の減少に留まった。
毎日体重計に乗ることで効率よく体重が減る理由としては、食生活や運動などの生活習慣が体重の増減にどう影響するのか身をもって理解できるからだろう。客観的な観察によって、自分のコントロールが上手になる。
実際にこの実験では、毎日体重を測り続けた人たちは、「デザートの量を減らす」「30分以上の運動をする」など、体重管理に役立つ行動を自然と取り入れられていた。
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引用文献
②Garthe, I., Raastad, T., Refsnes, P. E., Koivisto, A., & Sundgot-Borgen, J. (2011). Effect of two different weight-loss rates on body composition
and strength and power-related performance in elite athletes. International journal of sport nutrition and exercise metabolism, 21(2), 97–104.
③Steinberg, D. M., Tate, D. F., Bennett, G. G., Ennett, S., Samuel-Hodge, C., & Ward, D. S. (2013). The efficacy of a daily self-weighing weight loss intervention using smart scales and e-mail. Obesity (Silver Spring, Md.), 21(9), 1789–1797.
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