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【悩み解決】上り坂でタイムが大幅に落ちてしまう

2016年10月19日

ハーフのレースに出場したものの、1kmごとのタイムを振り返ってみると上り坂でペースがかなり遅くなります。下り坂は1km/4分~4分20秒程度であるのに対して、上り坂は5分30秒~6分10秒程度にまで下がってしまいます。走り方を改善すればよいのか、トレーニングの工夫や筋力アップが必要なのか、教えてください。
(ヒロさん・男性・ハーフのタイム1時間46分)

*回答はそれぞれのランナーの体験からのアドバイスを掲載しています。


上り坂を駆け上がるにはやはり脚筋力が必要です。1時間程度のジョグをする際、アップダウンのあるコースを選び、上り坂でダッシュやペースアップをして走りながら負荷をかければ、単純に下半身の筋トレをするよりも効果的です。

走法としては、アゴを引き、目線を下に。そして通常以上に腕を振ってピッチを上げましょう。腕で足を引っぱるような感覚です。

苦しい上りでも身体がブレないように体幹の補強(腹筋・背筋)をするのも効果的でしょう。ただ、いちばん効果的なのは今回のようにアップダウンの多いコースを走る実戦だと思います。私も上り坂は苦手で、練習したとしてもレースは平坦なコースを選びがちです。お互い頑張りましょう!

上り坂を上るときは腕の重心を低くし、大きめに腕を振ります。上り坂では、アゴも上がりがちになるので、前傾姿勢で意識的にアゴを引きます(ちなみに下りはあまり腕を振らず、コンパクトに。ボールが坂を下るように力を抜いて)。このフォームを毎日の練習で意識的に取り入れて身体に覚え込ませ、緩やかな斜面でも無意識でそのフォームができるようにしておきます。すると、上り坂のあるレースのときも、意識せずともこのフォームで走れます。

私は上り坂のときはいつも「チャンス!」と思っています。なぜなら、上り坂は皆ペースが遅くなり、いつもランナーをごぼう抜きできるから。あまり意識しなくとも、なんかまわりのペースが遅くなったな、と思ったら実は上り坂だった、ということがしばしばです。上り坂を毛嫌いせず、レースではチャンスに変わると信じて練習に励んでみてください。

○上り坂の走り方

スピードが落ちるのは仕方ない。落としたくないのはピッチです。私は平地よりも腕を大きく振って、歩幅は狭め、階段を上っていく感じをイメージして走ります。

○下り坂の走り方

ちなみに下り坂は「タイムの稼ぎどころ」ではありません。「力の温存どころ」です。ここで飛ばすと脚に効いてしまいます。タイムを見たところ、ヒロさんは、下りで飛ばし過ぎかもしれません。腕を低めに浅く振り、ピッチは平地よりも速め、チョコチョコと落ちていく感じ、が私の走り方です。タイムを稼ごう!と思わないことです。

○筋力トレーニング

スクワットが効果的かと思います。体幹を鍛え、身体の芯が強くなると、力強く上れると思います。

下りのタイムを見ると、飛ばし過ぎのようです。これでは筋肉が疲れてしまい、平地や上りにも影響して本来のパフォーマンスを発揮できません。目標タイムから平地のペースを算出し、上り、下りともその10秒以内の誤差にまとめるような配分が必要です。

下りは平地や上りで疲労した背筋や肩関節の緊張を緩めるように、リラックスして呼吸を整え「次のヤマ場」への準備をするような気持ちで走るとよいでしょう。上手に使えばリカバリーも可能です。下りは平地よりも筋肉に強い負荷がかかります。タイムを稼ぎたくなるかもしれませんが、涼しげな顔で追い越すランナーには「お先にどうぞ。上りで追い越しますから」程度のゆとりをもって。

上りのときのフォームは「全身で走る」を一層強く意識してください。腕の振りや骨盤と体 幹のバランス、腹筋への意識などです。

1.ストライドはあまり気にせず、ピッチが落ちないように自分に掛け声(エイサ!とかラッセッラ!とか)をかける
2.落ちるランナーを拾っていくことを意識する
3.アゴは上がらないようにして目線は坂の上を見据える

これを実践することで昨シーズンから上りが楽になりました。

また、脚へどれだけ新鮮な血液を送ることができるかの心肺機能でも勝敗は決まります。上から背筋・脊柱起立筋・大臀筋・大腿二頭筋を主に筋力を強化してください。持久系を支える遅筋線維を鍛える必要があるので、負荷は弱く回数やセット数を多く、がベターです。

上り坂のトレーニングとして以下のふたつを週2回のポイント練習として行っています。

1.片道150mの緩やかな坂道での坂道インターバルを15往復(上り、下りともにダッシュ、つなぎはジョグ)
2.トレーニングジム内のトレッドミルで角度をつけて(5度くらい)ジョグを1時間以上

坂道を克服するには繰り返しトレーニングをするしかないと思います。

私もフルマラソンに挑戦するにあたり、心肺機能を鍛える必要があると思い、上り坂の克服に取り組みました。心肺機能に負荷をかける練習は様々ありますが、私の場合は単純に近所の起伏の多いコースで「上り坂は必ずダッシュ」の日をつくりました。

上りきった後はバテていますので、練習トータルのタイムは遅くなりますが、第一目標が心肺機能に負荷をかけることであるため、気にせずダッシュし思い切りバテてました。

実際の内容ですが、
1日目:トータル10kmはイーブンペース 
2日目:トータル10kmは上りのみダッシュ
3日目:トータル10kmはレースペース
※時間のない日は往復1kmの坂道を上りダッシュ・下りジョグでトータル5km

など、高負荷練習が連続しないように行いました。

練習の成果があったのか今では上りが得意となり、上りが長いレースでもイーブンペースを保てるようになりました。今になって練習内容を考察してみると、実際に心肺機能が向上したと同時にメンタル面も強化できたのではと思っております。「ここから上りか…上りが苦手だからな…」といった自己暗示もタイムに影響していたかもしれませんね。

坂の克服。それは好きになることです! ヒロさんは、上りでランナーを次々と追い抜いていますか? 練習でも坂でペースアップ(気持ちだけでも)して自分は坂が好き、自分は上りが大好きって暗示をかけてください。それで追い抜き続けると「得意だからお先~」ってなります。

不思議なもので、そんな気持ちになると苦になりませんしスピードも上がります。
ぜひ試してみてください。ただ練習も重ねてください。

上りでのフォームのポイントはもちろん、そもそも下りでの走り方が悪影響しているのではという指摘に、「下りは稼ぎどころ」と考えていた質問者のヒロさんも思わず納得。レースにはトータルを見越した戦略と、対策のためのトレーニングが必要なのだということ、そして苦手に対する考え方ひとつでも、大きく改善しうるということなど、まさにマラソンの面白さを教えてくれる回答が多く寄せられました!





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