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30km走を安全にできるようになるまで段階を踏んでやってみる方法はこれまで紹介したとおりです。
ただ、それまで時間をかけられない。できればすぐに30km走をやりたいという方もいるはず。
指導者の中には、30km走ができるかどうかの目安を以下のように示している方もいます。
「10kmを、自分の中でこれ以上のスピードだと走り切れなくなる、という境界でペースコントロールして走り切れる人は、30kmまでは問題なく走りきれます」。
特にハーフマラソンや120分のジョグ経験がある人なら、構えることなく30km走をやってしまっていいそうです。
スタミナの面で多少不安に思うかもしれませんが、一般的に走り始めからおよそ2時間経過すると、エネルギーが減少してきているのを感じ始めます。
たとえばキロ5分で走ると24kmになり、キロ6分では20km程度走ったあたりになります。
2時間以降は少ないエネルギーの中で走り続けなければならず、脚が重くなった疲労を感じ始めるのも、だいたいその頃です。
フルマラソンの場合は、24kmからさらに18km走らなければなりませんが、30km走の場合は残り6kmで、スタミナを完全に使い切って極度に消耗してしまう前に終えることができます。
10kmや20kmならペースをあまり考えずに走り出しても走り切れるのに、30kmではペースを考える必要があるのもそのためです。
10kmでペースをコントロールできるのであれば、30kmでペースを維持するのもそれほど変わらず、リズムを刻んでいくことで、最後まで走ることができるのです。
30km走のペースを決める方法はいろいろ考えられますが、10kmの持ちタイムから導き出すこともできます。
10kmのタイムに4.5~4.9の持久係数をかけて、まずフルマラソンを走った場合の想定タイムを出します。
その場合の、1km当たりの平均ペースを30km走のペースとするのです。
◆30km走のペースの目安
例)10kmのベストタイムが55分の人の場合
【フルマラソンの想定タイム】
55×4.9=269.5(分) ⇒ 4時間29分30秒
↓
【30km走の1kmあたりのペース】
269.5÷42.195=6.387・・・・ ⇒ 約6分23秒
※月刊ランナーズより抜粋
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