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全都道府県を巡る「国盗りマラソン」という意識で大会に出場し、すでに47都道府県を2巡ったT・Hさん(63歳)。
60歳を過ぎても年間20レースくらい出場しているというランニングライフとは。
営業職で夜更けまで飲むことが多かったのが、48歳のとき、尊敬する上司から「もう夜遊びする時代じゃないぞ」と言われ生活を反省。
少しずつ走るようになり、その年11月の江東シーサイドマラソン(ハーフ)でレースデビュー。そして翌年かすみがうらで初フルを完走しました。
実は子どもの頃からマラソンの観戦オタクだったT・Hさん。
「ゴールが競技場なのですが、それまでテレビで見てきたトラックを自分が走るわけで、ウルっときました」
しかし完走して感動しただけでは終わりませんでした。
「東京と茨城は走ったから、年内に千葉と埼玉の大会に出よう!」
ここから、47都道府県の大会出場を目指す「国盗りマラソン」がスタートしました。
実はT・Hさん、子どものころから夢中になっていたことがもうひとつありました。
10歳からの地理オタクで、地図帳ばかり見ていたそう。
「地図を見ていて、岐阜県の北部は山ばかりだけど、走るとどうなんだろうと想像したり、それを実際走ってみたりすることが楽しんです」
「国盗りマラソン」を思い立ったのもその影響なのかもしれません。
レースに向かうバスに乗り合わせたランナーから「深夜バスを使うとお得」という情報を得てからは、0泊2日のレース遠征をすることもたびたび。
こうして47都道府県の大会出場を8年ほどで達成。そして2巡目はさらに5年後に達成できました。
日々の練習は、朝5時前に起きて20~30分、毎日走っています。
以前は週5日ほどの練習頻度だったけれど「今日はやめようかな」と迷う日もあったそう。
でも毎日走ると決めてしまえば、雨が降ろうが出張先だろうが、迷う余地なく走れると言います。
いまではレースを含めて月間200kmほどの練習量で、フルマラソンは5時間前後のタイム。
記録を狙うというよりも、独自の楽しさを求めるランニングスタイル。
「どうしても地図を頭に浮かべながら、キョロキョロして走ってしまうのです」
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