ランナーズonline

【走り込み効果を上げる9月の過ごし方 03】目標タイムから割り出した、秋に走り込むべき距離

2022年9月12日
(写真/小野口健太)
(写真/小野口健太)

マラソンの場合、練習量とタイムとの間には、ある程度の相関があります。
「レースでサブ4を達成するには、どのくらい走ればよいのか?」といった問いに答えるのが以下の表になります。
縦軸は、フルマラソンでの目標タイム、そして横軸には走歴。
それぞれの交差したセルに入っているのが、月間走行距離の目安になります。


◆目標タイム別、月間走行距離の目安

走歴1年未満1~2年2~3年3~5年5年以上
サブ5150km150km100km
4.5200km200km200km150km
サブ4250km250km200km200km150km
3.5250km250km200km200km
サブ3300km300km250km

走歴5年までなら距離さえ増やせばタイムは伸びる

同じ月間200kmであっても、走歴1年未満の人はサブ4・5なのに対して、走歴2~3年の人はサブ4、3~5年の人になるとサブ3・5で走れる可能性を示しています。
理由は走歴が長いほど、これまでの「累積走行距離」による蓄積で土台ができているため。
走るのに適したエネルギーの使い方、距離を踏めるだけの脚筋力、心肺機能、ペース感覚はそれまでの練習量に応じて磨かれていきます。
同じ走行距離でも、走歴が長い人ほど速く走れるのはそのためです。

走歴5年くらいまでは、たとえウォーキングに近いようなペースであっても、また効率的でないフォームであっても、走行距離の「量」を増やせば増やすほど足し算的に走力が上がっていきます。
走歴が5年ぐらいになり、生活の中で「量を増やす」ことが物理的に難しくなったり、サブ3より上を目指すレベルになったら、トレーニングの質を考える必要が出てきますが、3時間半切までであれば、年齢性別問わず、LSDで走り込みの「量」だけを追求する練習法でも達成できると言えます。

ただし、急激に練習量を増やすと故障のリスクがあります。
故障することなく無理なく距離を延ばしていく方法は次回紹介しましょう。


※月刊ランナーズより抜粋




※こちらから記事検索ができます。

ランナーズ9月号 7月22日発売!


短期連載「100日間でサブフォー達成!」

8月1日から100日後は11月9日――全国各地で秋のフルマラソンが開催されます。いま、サブフォーを目指して準備を始めるには絶好のタイミング。本企画では、ランナーズでお馴染みの猪瀬祐輔コーチ監修のもと、「サブフォー達成を目指す100日トレーニングプログラム」を紹介します。100日後、笑顔でゴールを駆け抜けませんか?


偉業! 昨年度の達成者は80人
60代サブスリーを諦めない

2024年度全日本マラソンランキングでサブスリーランナーは過去最多の1万2339人、その中で60代は男女合わせてわずか80人。
偉業を成し遂げたランナーが語る「60代サブスリー達成の秘訣」「若者へのアドバイス」とは? 60代サブスリーを目指す人はもちろん、年齢を重ねても速くなりたい全てのランナー必読の内容です。

「苦しみの先にある栄光」

6月29日に第40回サロマ湖100kmウルトラマラソンが開催され、昨年に続き30℃を超える過酷な条件の中、1,952人が完走(完走率58.4%)。フィニッシュ時のランナーの表情やコメントは、ほぼ全員が充実感にあふれていました。
40年間で37回連続完走(コロナ禍で3回中止)の越智利国さんの手記、古くから大会運営に携わる2人の町長が振り返るサロマの40年を、ランナーの表情と共にお届けします。



本誌購入は年会費7,800円「ランナーズ+メンバーズ」がお勧め!

「ランナーズ+メンバーズ」は毎月最新号が自宅に届く(定期購読)だけでなく、「デジタルで最新号&2011年1月号以降が読み放題」「TATTAサタデーランが年間走り放題」「会員限定動画&コラム閲覧可」のサブスクリプションサービス! 年会費7,800円の超お得なプランです。



※こちらから記事検索ができます。

「ランナーズonline」 一覧に戻る