61歳にして月間600kmものトレーニング量で、ハーフ、30km、フル、100kmのベストタイムを更新し続けているR・Mさん。
この年齢でこれだけの練習量をこなし、成長を続けられる秘密を聞くと「腰を揉むことです」と言います。
鍼灸師のR・Mさんは、腰部の中でも、特に腰椎周辺の筋肉を揉みほぐすことを重視しています。
5つの骨からなる腰椎からは、下肢(脚から爪先)にかけて何本もの神経が走っているため、腰椎周辺の筋肉が硬くなってしまうと、坐骨神経痛になったり、太もも前側の大腿四頭筋炎、外側ふくらはぎの下のほうにある長短腓骨筋、ふくらはぎの後ろに位置するヒラメ筋、腓腹筋にも痛みがでるようになることもあるそう。
R・Mさん自身、腰が硬くなることで、これらの痛みのいくつかを経験し、走っている途中で脚が上がらなくなってしまったこともあったと言います。
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腰椎周辺の筋肉を揉みほぐす、といっても、腰椎がどこなのかわからない人もいるでしょう。
まず腰のくびれているところを手で挟むように触ってみてください(仁王立ちのポーズ)。
背中側の肋骨に触れている親指を下げていくと、骨盤の中でも最も大きな腸骨に当たります。
腸骨のいちばん上を結んだ線を「ヤコビー線」といいますが、このヤコビー線と背骨がぶつかるところが腰椎4つ目と5つ目の間になります。
レースでの失敗を経験して以来、R・Mさんは毎日腰椎周辺の筋肉をほぐすようになりました。
実際に使っているのは持ち歩ける、四つ玉のついた指圧器。
これを寝ている腰下に入れてほぐすのですが、テニスボールで簡単にできると言います。
「誰にでもできる簡単な方法ですが、揉むと揉まないとでは確実に調子が違ってきます。特に50歳から上のランナーには、この方法、効果があると思います」
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1.腰が床から浮かないように腰椎の部分でボールを押さえます
※もし腰が浮くようなら、タオルを丸めて腰に当てるとよい
2.腰の位置が決まったら腰椎の左右にある筋肉の部分にボールを押し当てていきます
3.「イタ気持ちいい」ところに当たったら、キュキュキュッと細かく揺らしたり、上半身を上下させたりして凝りをほぐしていきましょう
※月刊ランナーズより抜粋
(イラスト/庄司猛)
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