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【ランニングは最高のアンチエイジング 21】ランニングは脳にいい! ペースによる効果を活用しよう

2022年5月18日

走ることは脳に好影響を与えます。
例えば「朝ラン」は脳を一日中絶好調にするスイッチのような効果があります。
朝走るとマイルドなストレスが体温を上げることで、セロトニン、ドーパミン、アドレナリンなどの神経伝達物質が分泌され、脳の覚醒レベルが上がります。

人間は体内時計による睡眠覚醒リズムで、血圧、体温、ホルモン分泌などがコントロールされています。
朝ランは睡眠覚醒のバイオリズムを強くし、昼間は「元気」「ハツラツ」「やる気がアップ」して「集中力も向上」。一方夜間は、熟睡の時間が増え、身体の再生を促す成長ホルモンの効果も高まり、トレーニング効果も上がります。


走るペースで脳の活性部位が変わる!

「朝ラン」に限らず、走ることで脳は活性化しますが、動物実験では、ペースによって活性部位に違いが出ることが明らかになっています。
例えば低強度の場合は、記憶を司る脳の「海馬」という部分が主に活性化します。食欲や性欲などの欲求を穏やかにして認知機能を高めてくれます。
また、中強度では注意、集中、判断などの実行機能(認知機能のひとつ)を司る「46野」という部位が主に活性化。
さらに強度が上がって、中~高強度の場合は、生殖や代謝をつかさどる部位の視床下部が活性化されます(下表参照)

ただ最近では低強度でも、「海馬」だけでなく「46野」も活性化することが分かってきました。
46野はビジネスでの生産性に直結する部分です。前向きな気分との相関を示すことから、楽しく走ると、さらに認知機能が高まる可能性があります。

これらの特徴を知っておけば、午後の仕事で大事な商談があるなら、昼休みにマラソンペースで走って集中力を高めて臨む。
ダイエットで夕食の食事量を抑えたい場合は、夕食前にゆっくり走ることで海馬を刺激して食欲を穏やかにする、といった工夫もできるでしょう。


強度活性化
する部位
低強度海馬食欲や性欲などの欲求を穏やかにし認知機能を高める。継続的なトレーニングにより神経の新生が促され、ストレスで疲労、委縮した脳を回復することも分かっている
中強度46野ビジネスでの生産性に直結する部位。認知症、アルツハイマー、うつ病、統合失調症、自閉症などはこの部分の機能低下によって発生する
中~高
強度
視床
下部
生殖や代謝を司り強くたくましく生きる力につながる部位。ノルアドレナリン、ドーパミンなどの神経伝達物質の分泌が促進され、覚醒や高揚を感じる

※月刊ランナーズより抜粋




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