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脳の前頭葉は、狩猟時代に眼前から姿を消してしまう脚の速い獲物がどこに逃げるかを予測しながら追跡することで発達したという説があります。
これに対して現在の生活では情報が溢れ判断する状況が多すぎて、まだ起こっていない現実に対する過剰な予測を立ててしまうことが、過度の不安や期待といった感情を生じさせています。
この「目の前のことに集中しにくい」状況が脳を疲れさせ、うつなどを生じる背景にすらなっていると指摘する専門家もいます。
この状況を打破するために、最近では「マインドフルネス」という脳のエクササイズが話題になっています。
マインドフルネスとは、過去の悔恨や将来への不安に心をとらわれず、「いまその瞬間に集中」することで、思い込みから解放され、「新しい変化に常に着目できる」脳機能の活性化につながるというもの。
ビジネスでのスピードやマネジメント力、クリエイティブな発想力などが向上することが指摘されていて、スティーブ・ジョブズ、ビル・ゲイツ、松下幸之助、稲盛和夫…など、多くの企業家が取り入れていたことでも有名です。
マインドフルネスは練習により強化でき、通常は「瞑想」などの方法が用いられています。
ところが「走っているときこそ、マインドフルネスへの最大の近道」という専門家もいます。
「次の一歩、また次の一歩のことだけを意識し、明確に知覚すること」は、脳力を最大限に発揮させる「狩り」のときの精神状態であるとも言えます。
脳の疲労が減り、集中力や想像力、幸福感などが高まる「マインドフルネス」。
ランナーは知らず知らずに、走ることで脳の力を最大限に引きだすという恩恵を被っているのかもしれません。
※月刊ランナーズより抜粋
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