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ニュース・記事

ランナーズonline

マラソン前日本記録保持者・鈴木健吾選手のカーボローディング法「レース1週間前に炭水化物をほぼ0にします」

2026年10月16日

11月1日のニューヨーク・シティマラソンの出場を予定している鈴木健吾選手

11月1日のニューヨーク・シティマラソンの出場を予定している鈴木健吾選手


2026年10月14日、東京都内でDM三井製糖株式会社による新スポーツブランドの発表会が開催されました。長年培ってきた糖質研究の知見を活かし、持久系スポーツのエネルギー補給に特化した新ブランド「Zq(ジキュー)」を10月20日に立ち上げます。発表会には、同社とスポンサーおよびアドバイザリー契約を締結したプロランナーの鈴木健吾選手も登壇しました。

商品発表会では、鈴木選手や機能性糖質の研究開発に携わる坂崎未季さん(DM三井グループ研究所)のトークセッションも行われました。その中で鈴木選手は長年実践している「カーボローディング」についても語りました。
「マラソンの1週間前から3日までは炭水化物をほとんどカットした食事に切り替えています。一度身体を枯渇状態にするイメージで、3日前から食事でさまざまな種類の糖質をしっかり摂るようにしています。糖質を摂ったときの吸収率を上げるようにしていました」

一方で坂崎さんは、現在はカーボローディングも研究が進められ、改良型が主流になってきていると語りました。
「以前のカーボローディングは、本番1週間前くらいから糖質量を大幅に減らして、一度グリコーゲンを枯渇させてから、高糖質食で増やすというハードなものでした。現在は、競技の36〜48時間前に糖質摂取量を増やし、運動量を調整するだけでも十分に筋グリコーゲンを高められるとされています」


DM三井グループ研究所で糖質と健康・スポーツとの関わりを研究する板崎さん

DM三井グループ研究所で糖質と健康・スポーツとの関わりを研究する板崎さん


鈴木選手も自身のやり方を見直す必要性を感じていると明かしました。
「従来のカーボローディングはかなりハードなので、改良型がやりやすいのかなと思います。糖質を研究するプロの方々にサポートしていただけるので、補給面もアップデートしていきたいです」
さらに運動中の糖質補給量についても、近年の研究では従来の目安を大きく上回る数値が注目されていると坂崎さんは話します。
「マラソンのような長時間運動では1時間あたり30〜60gの糖質摂取が必要だと言われていますが、最近では90~120gといった高糖質摂取に関する研究も進んでいます。ただし、量が増えるほどグルコースやフルクトースなど複数の吸収経路を利用する糖質の組み合わせが重要になり、同時に事前の胃腸トレーニングが欠かせません」


発表会で投影された糖質摂取の説明資料。近年は運動時の積極的な摂取が推奨されている

発表会で投影された糖質摂取の説明資料。近年は運動時の積極的な摂取が推奨されている


ここで鍵となるのが、近年注目されている「ガットトレーニング」だと坂崎さんはいいます。
「ガットトレーニングとは、より多くの糖質を消化吸収できるようになるためのトレーニングです。長時間の高強度運動では、血流が筋肉に集中することやストレス反応により、下痢や腹痛などの消化器症状が起きることがあります。トレーニング時に、本番で摂る糖質量を試しておくことで、胃腸を慣らしていく。これによって持久系パフォーマンスの改善につながる可能性があります」


持久系パフォーマンスの改善効果が期待されるガットトレーニング

持久系パフォーマンスの改善効果が期待されるガットトレーニング


鈴木選手も現在、トレーニング中の糖質摂取のモニタリングを開始しており、自分に合った糖質摂取量や組み合わせなど、新たなアプローチを試みている段階だといいます。
「初マラソンの給水はほぼ水だけで走っていたくらい、この分野にこだわりを持ってやってきませんでした。やみくもに、摂れば摂るほどいいというわけではないので、自分に合った補給を今まさに探しているところです。より自分用にアップデートしていきたいですね」



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