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「イライラしていたけど、走った後は気分がスッキリ」
ランナーならそんな経験一度ならずあるはず。
心に重くのしかかる心配事が、走った後には小さなことに感じられたり、前向きな解決策が浮かんだり。
鬱々とした気分がスッキリするだけでなく、走ることで自分が抱える問題を解決できる兆しが見えてくることってありませんか?
実はランニングは、身体だけでなく、感情や知的な活動にもよい影響を与えることが分かっています。
月刊ランナーズでは過去に誌上企画として、市民ランナーの練習会で数人のランナーに協力してもらい、その日のトレーニングの前後に気分の変化があるのかを測定したことがあります。
このときは健康科学の分野で「気分の変化」を計測する方法として使われる「TDMS-ST(二次元気分尺度)」で専門の研究者とともに測定しました。
この「TDMS-ST」は、「イライラしている」「無気力である」「活気にあふれている」など、そのときの心理状態についての8つの質問項目について、「非常にそう」~「全くそうでない」など6段階の中から回答を選ぶことで、そのときの気持ちの「安定度」と「活性度」という2つの軸について状況が分かるというものです。
このときのトレーニング内容は「120分LSD」というもので、これがランナーの心理状態にどのように影響しているのかを調べたのです。
その結果、全員が「安定度」「活性度」とも顕著に上がり、ランニング後には「快適で最高に近い気分」に達していました。
ちなみに、このときの被験者はフルマラソン3時間~4時間半の範囲のランナーです。
普段走っていない一般の人にとっては、とてつもない大きなストレスとなってしまう「120分LSD」ですが、トレーニングを積んで適度な負荷となっているランナーにとっては、精神状態を一気によい状態にもっていく作用をしたことが分かりました。
全員が顕著に「活性度」「安定度」ともに高い数値を示すのは、非常に珍しいことで、測定にあたった研究者たちを驚かせました。
ではランニングによって身体の中でどんな変化が起き「最高の気分」にいたったのか?
次回に続きます。
※月刊ランナーズより抜粋
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