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「コロナで中断していましたが、勝田は以前と変わらず、街をあげてマラソンを盛り上げているという雰囲気が感じられました」(矢島久樹さん)
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1月29日(日)に開催された勝田全国マラソン(茨城県ひたちなか市)で、2時間24分37秒で40歳代1位となったのは、新潟県糸魚川市の矢島久樹さん(41歳)。
雪国のランナーだけに、冬場はトンネルで走ったり、トレッドミルを利用することも多いそう。
救命救急の仕事に携わる消防官として多忙な毎日を送りつつ、工夫しながら行っているトレーニングについてお話をうかがいました。
地元の駅伝大会に職場チームで参加しようと走り始めたのが20歳のとき。
中高生時代、陸上部に所属していたとはいえ短距離が専門。
走り始めた当初は練習のほとんどはジョグでバリエーションはほとんどありませんでした。
それが変わり始めたのは、ほかのランナーの練習法をブログなどで見て研究するようになってから。
「あるランナーは月間700kmも走っていました。社会人でこんなに走れるのか!? と・・・」
驚きつつも、2部練習やポイント練習などのやり方を知り、取り入れるようになりました。
インターバルやペース走、レペティションなど、それまでやったことのない練習を加えることで、走力が伸びていきました。
現在、矢島さんのトレーニングの基本は、「朝のジョグ約14km」と「午後のポイント練習」という二部練が基本。
仕事のシフトの関係で、二部練ができるのは月のうち20日程度。
残りはジョグだけの日で、月間総距離600kmほどになります。
ポイント練習は、インターバルやペース走など、そのときどきで必要なことを入れます。
「朝ジョグで疲れて、ポイント練習で負荷を上げられない日もあるので、ジョグの距離をもう少し落としたほうがいいのでは?」と思う反面、「疲れた状態でポイント練習を頑張れば、それはそれで、フルマラソン後半のような疑似体験の練習になるのではないか・・・」と思うことも。
試行錯誤しつつ、試してみてどう変わるのかを知るのも楽しいと言います。
フルマラソンのための練習を、矢島さんはふたつに分けて考えています。
「レースタイム練習」・・・
フルマラソンにかかるタイムをもとに、その時間、同じリズムで動かし続ける力をつける
「レースペースの練習」・・・
目標タイムを実現するためのペースを身体に覚え込ませる練習
レースペースの練習は、疲労をため過ぎないように、16km程度におさえています。
一方「30km走」などのロング走はどうしても飽きてしまいがち。心理的にラクな方法を模索しています。
「30km先の居酒屋を目指して走ることもあります。周回コースだと途中でやめたくなるので」
ワンウェイコースにしてゴール地点にご褒美を設けるという作戦です。
「トレーニングを工夫し、試行錯誤しながらできるのが市民ランナーの特権です」と言う矢島さん。
その成果を発揮すべく、間もなく開催される今シーズン最大の照準レース、大阪マラソンに出場します。
当初第2集団を走るも23kmあたりで単独になり苦しい展開に。「ラスト7kmは 年代別大会記録だけは!という思いで粘りました」(矢島さん)
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開催日: 2023年1月29日(日)
開催地: 茨城県ひたちなか市
種目: フルマラソン
出走者数: 9205人
完走者数: 8491人
(写真/軍記ひろし)
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新潟県糸魚川市在住。
中高生時代は短距離選手(200~400m)。
消防官となって20歳のとき、職場チームで駅伝大会に出場するため走り始める。
初フルの2006年つくばマラソンで、2時間47分でサブスリーを達成。
自己ベストは2時間20分42秒(2018東京マラソン)。
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