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休日などに普段より長い距離を走る人は多いと思いますが、レース前に一度だけでもやっておくといいのが、走り込みを1日で終わらせずに、2日連続で行って合計42km以上を走るというトレーニングです。
これを行うことで、体内に貯蔵されたグリコーゲンをほぼ枯渇させることができます。
体内のグリコーゲン貯蔵量は、一度枯渇に近い状態を経験しておくと、次に蓄えたときに容量が増えるという特徴があります。
枯渇した後、疲労が回復すると、ワンランク上のスタミナを手に入れることができるのです。
体内のグリコーゲン貯蔵量を枯渇させるには、42km走を行えればベストなのですが、簡単にできる距離ではありません。
そこで42kmを2日間に分けて走る方法がよりダメージが少なく現実的です。
1日目のトレーニング後には、グリコーゲンの貯蔵量はかなり減少しますが、その後食事をとることで少し回復します。
1日でとれるエネルギー量には限りがあるので、2日目はグリコーゲン貯蔵量が少ない状態からスタートでき、最終的にほぼ枯渇させることができます。
2回に分けたとはいえ、フルマラソンと同じ距離を走ったという精神的な自信にもなり、フルマラソンに耐えうる脚筋力を身に付けることにもつながります。
ただし筋肉への負荷が高いトレーニングなので、ダメージを軽減するため、トレーニング後30分以内にアミノ酸やタンパク質を補給するといいでしょう。
●1日目
グリコーゲンほぼ満タンでスタート
↓
グリコーゲンが減少してゴール
●2日目
グリコーゲンがやや回復してスタート
↓
グリコーゲンはほぼ枯渇した状態
※2日間で合計42km走行
理想は2日間とも同じ時間帯に実施して身体に生活のリズムを与える
30kmや20kmの距離走や、ハーフマラソン出場などを予定している人は、そのときに「2日間42km走破」を行ってもいいでしょう。
たとえば土曜日に30km走を行い、翌日に12kmジョグを行うといったやり方です。
またハーフマラソン出場の前日に21kmジョグを行ってもいいでしょう。
この場合、ハーフマラソンの記録は期待できなくなるかもしれませんが、トレーニング効果は極めて高いものになります。
「土日出勤が多いので、どちらかは20~30kmの帰宅ランを行い、その翌朝に1時間程度走ることもあります」というランナーも。
これも2日間で42km以上になり、立派なグリコーゲン枯渇トレーニングになります。
※月刊ランナーズより抜粋
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