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レースを練習代わりにして、月1回は出場しているというT・Kさん(45歳)。
レースに出ることは、休日だけでなく平日も「全力で頑張る自分」でいさせてくれると言います。
学生時代は陸上部で短距離走を専門にしていたT・Kさん。
部活では常に全力で臨み、ついたあだ名が「ミスターストイック」。
ところが大学を卒業後、陸上競技を離れ、医師として病院に勤務するようになってからは、平日の激務の反動で休日にはテレビを見ながら家でゴロゴロするばかり。
日曜日の夕方になると「今日は何もしなかった・・・」という自己嫌悪と「仕事に行きたくない」という思いが同時に沸いてくる、いわゆる「サザエさん症候群」に陥ってしまったそう。
さらに食生活の不摂生もあり、63kgだった体重がみるみる72kgまで増えてしまい…。
さすがにこれではまずいと、ジムのトレッドミルを週2回走ることにしてみたが、すぐに飽きて続かない。
「何か目標があれば、やる気がでるのではないか?」
こうして友人と参加したのが「タートルマラソン」の5kmの部でした。
「ペース配分もわからず、最初から突っ込んでしまい、後半は激しくゼエハアしながら20分28秒でゴールしました」
きつかったけど、全力で走り切った後の清々しさは、倒れるまで練習をした学生時代の感覚と同じだったそう。
「全力で頑張れた」という充実感で、「サザエさん症候群」に陥ることもなく、しかも翌日出勤すると気持ちよく仕事を始められたと言います。
それからは月1回程度、レースに出場するようになったT・Kさん。
レースにエントリーすると、休日だけでなく、平日も「全力で頑張る自分」でいさせてくれると言います。
「早く帰ってビールを飲みたいなと思う日も、レースの予定があると、その誘惑を振り切って走れます」
挑戦する距離も徐々に伸び2007年東京マラソンで初フル完走。
その後、着実に走力もアップしていき、いつしかサブスリーを意識するようになっていきました。
「月刊ランナーズに、サブスリーは45歳を過ぎると難しくなる、と書いてあったので、これは急がなきゃと」
出場するレース数をさらに増やすことにしました。レースだと練習以上に追い込めるからです。
この作戦で、無事、41歳でサブスリーを達成。その後記録を更新しベストタイムは2時間53分23秒に。
コロナ禍前までは、年に30~40レースに出場するようになっていたT・Kさん。
「出場する大会、すべて全力です。ファンランはしません」
まわりの景色や沿道の応援もあまり気にならず、河川敷で行われる小規模大会でも全力で走れる環境さえあれば十分と言います。
「大会を走れば、充実した気持ちで1週間を過ごすことができます。私にとってレースとは、大嫌いな『怠け者の自分』を、大好きな『頑張る自分』に変えるためのツールなんです」
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