2019年北海道マラソン(写真/釜本由起)
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現在発売中のランナーズ10月号では「3年ぶりにフルマラソンを走る方へ」と題し、2014年10月号に掲載した「編集部オーバーペース座談会」「10kmのワナに要注意」の内容を再録(一部編集)しています。
本日は「10kmのワナに要注意」を紹介します。
⇒ 今こそ注意!「オーバーペース」
「スタート直後は時計を見ながらペースを守っているのだけど10km以降に調子が良くなり、無意識のうちにペースが上がってしまった」
「急に身体が軽く感じられるようになってきたから、ちょっぴりペースを上げてみた」なんて経験はないだろうか?
これこそが「10kmのワナ」。スタート直後の緊張が解けたタイミングで、レース後半の歯車を狂わせる引き金となってしまうのだ。
絶対に引っかかってはならない。それではなぜ、10kmを通過するあたりで「調子が良い!」と感じるのか? 3つの理由を解説しよう。
(1)筋温が一定になり脚が軽くなる
スタート後15~20分で体温が高まり、脚が軽くなった状態で迎える10km地点は「絶好調」と感じられるポイントとなる。
(2)エネルギー的な余裕がある
マラソンを走るのに必要なエネルギーは体重45~70kgのランナーで1900~3000kcal。一方、身体に蓄えられるグリコーゲンは1500kcal前後。つまりレース後半は「低グリコーゲン状態」になりがちだが、10kmでは十分に余裕がある。
(3)精神的余裕度が高い
マラソンのレースペースは最大酸素摂取量の70%程度であり、「十分余裕のあるペース」と言える。また、42kmの長丁場で考えれば10km地点はまだ序盤であり、「わけのない」距離ということができる。
これらの知識を踏まえた上で行うべきは、10kmを通過してから無意識のうちにペースが上がってしまっていないか? を確認すること。仮に上がってしまっていたら焦らず落とす。30km過ぎて「まだ行けそうだぞ」という感覚が続いていたら初めて、ペースを上げてもOKだ!
現在発売中のランナーズ10月号では「男性の方がオーバーペースに陥りやすい……」をデータと共に掲載しています。
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「30kmの壁」を突破する思考法
フルマラソン30km以降の失速を防ぐことは多くのランナーにとって永遠の課題。では、フルマラソンで失速しないランナーは何を考えてどんな行動をとっているのか。その理由を解明すべく、ランナーズ編集部はメールやSNSで「マラソンで失速しないランナー」にアンケートを実施しました。
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