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走り始めた頃には「ハアハア、ゼエゼエ」言いながら走っていた同じペースでも、ランニングを続けているうちにラクに走れるようになります。
ランナーなら誰しもそんな経験をしていると思いますが、なぜこのようなことが起こるのでしょうか?
もちろん、トレーニングによって筋肉や心肺機能そのものが強くなっているということもありますが、最大の要因は「体内のミトコンドリアが増えたから」です。
ミトコンドリアとは、細胞内にあってエネルギーを生成する工場のような働きをしています。
その原料となるのは、食事から摂取した栄養、そして呼吸から得た酸素です。
これらは血液によってミトコンドリアに運ばれ、そこでATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーを放出する物質を作り出します。
きつかったペースがラクに感じるようになったのは、ミトコンドリアが増えたことで、取り込む酸素量が同じでも、それを効率的に使えるようになったためです。
このATPが生み出すエネルギーは、生きていく上で様々な活動に使われます。
ランニング時はもちろん、身体を若々しく保ち、肌を美しくするなど、体力、健康、美容に大きく影響を及ぼします。
ミトコンドリアを増やすことは、これらすべてに効果的であると言え、若々しさを保つことに貢献してくれます。
ではミトコンドリアはどうすれば増えるのでしょうか?
主に以下の4つの要因で、増えると言われています。
1.有酸素運動をする
2.背筋を伸ばす
3.寒いところで寒さを感じる
4.空腹になる
ランナーなら、まず「1.」は問題なく行っているはずです。なにしろランニングは有酸素運動の代表です。
ただし、運動を継続できないと、ミトコンドリアの量も減ってしまいます。
おすすめしたいのは、最大心拍数の60%程度の強度で行うランニング(フルマラソンのレースペースに近い)です。
ぎりぎり無理せず、長時間の運動ができる負荷になります。
また背筋を伸ばした腰高フォームを目指して走り、朝練などで寒さを感じる中でも走り、何もしないときには感じられないような空腹感も体験します。
言ってみれば、ランナーのライフスタイルそのものが、ミトコンドリアを増やすことに直結していると言ってもいいでしょう。
このミトコンドリアは、日常生活の中で少し気を付けることで増やすことができます。
次回からはその方法を紹介します。
※月刊ランナーズより抜粋
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