|
ランナーの大会出場への思いや楽しみ方を紹介するシリーズ、第一回目は・・・
マラソンでサブフォーを、そしてウルトラマラソンでも完走を果たしているM・Yさん(53歳)。
彼が本格的にランニングを始めたのは40歳を過ぎてからでした。
ソウル五輪の男子マラソンに感動したのがきっかけで走り始めたのは学生時代。
ところが大学卒業後、就職してからは、忙しくてとても走っていられない状況に。
そのうち太り始め、健康診断の結果にCやDがつくようになってしまったと言います。
走ることから遠ざかって久しい、40歳を過ぎた頃、社内の仲間から皇居ランに誘われ気軽に参加してみたら…
「女性陣にもついていけないんです。悔しくて」
ランニング再開後、最初のフルマラソンはサブフォーを狙って、東京マラソンに出場。
このときは事前にコースの試走会や、30km走の練習会などに参加し、月間200km近く走ったそう。
「ゴール前の最後の直線、私のような見ず知らずのおじさんに向かって大勢の人たちが、『よく帰ってきた!』と声援を送ってくれるんです。その一言一言が心に沁みました」
翌年からはサロマ湖100kmウルトラマラソンにも挑戦。
このときの練習はさすがに大変で、皇居で7時間走をやったときには疲労困憊でヘトヘトに。
その甲斐あって、本番は意外なほど快調に12時間9分40秒でゴール。
ところが本当に大変だったのはゴールした後でした。
「脚は生まれたての小鹿状態。手はむくんでグローブみたいにパンパンになり、口の中は口内炎でしょっぱいものが食べられなくなってしまいました」
2017年のサロマ湖は、忘れられない大会になりました。
この年はスタートから雨で、かなり寒いコンディションに。85kmのワッカでは、低体温になっているランナーを大勢見かけといいます。
もってきたサプリメントの封が切れずに四苦八苦していると、ボランティアの高校生が代わりにやってくれ「あと1分で温かいお茶が沸きますから、飲んでいってくださいね」と温かい声をかけてくれました。
「よく我々は「感謝」という言葉を使いますが、社交辞令であることも多いもの。でもこのとき感じた感謝は、心の底から湧き上がってきたものでした」
大会はいろいろな人たちに支えられていることを痛切に感じと言います。こうしてM・Yさんの挑戦は本格的に始まります(次回に続く)。
※こちらから記事検索ができます。

ランナーズ12月号 10月22日発売!
さぁ、フルマラソン挑戦!
「30kmの壁」を突破する思考法
フルマラソン30km以降の失速を防ぐことは多くのランナーにとって永遠の課題。では、フルマラソンで失速しないランナーは何を考えてどんな行動をとっているのか。その理由を解明すべく、ランナーズ編集部はメールやSNSで「マラソンで失速しないランナー」にアンケートを実施しました。
失速しないランナーの分析に加え、スポーツ心理学研究者による失速対策法や運動生理学者による「失速しやすい条件」を解説。フルマラソンで快走したいランナーは必見です!
短期連載 100日間でサブフォー達成最終回
最終回の今号は「本番レース快走のために残り10日前から我慢すること×9」を解説します。
「直前まで練習を頑張りすぎる」「ドカ食いのカーボローディング」「宿泊先での長湯やサウナ」など、あてはまることはありませんか? サブフォー目標以外のランナーも参考になる内容です。
東京2025世界陸上競技選手権大会
ここが凄いぞ小林香菜選手!
東京2025世界陸上競技選手権大会が9月13日から21日に開催されました。
マラソンで女子の小林香菜選手(大塚製薬)が7位に入賞。小林選手は早稲田大学時代、「早稲田ホノルルマラソン完走会」というサークルに所属していました。サークル出身の元市民ランナーが世界陸上入賞にたどり着いた強さの裏側に迫ります。
本誌購入は年会費7,800円「ランナーズ+メンバーズ」がお勧め!
「ランナーズ+メンバーズ」は毎月最新号が自宅に届く(定期購読)だけでなく、「デジタルで最新号&2011年1月号以降が読み放題」「TATTAサタデーランが年間走り放題」「会員限定動画&コラム閲覧可」のサブスクリプションサービス! 年会費7,800円の超お得なプランです。
※こちらから記事検索ができます。