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エネルギーの蓄え方を知り、持久力のあるカラダを目指す(PART1)

2021年10月21日


味の素株式会社がアスリートの栄養環境を改善するために開発した栄養プログラム「勝ち飯®」。その考え方を理解し、実践することが市民ランナーの走力アップにも大きくつながります。管理栄養士として多くのアスリートの食事をサポートする柴田隆一さんに、今月は持久力を向上させる「勝ち飯®」についてお話をうかがいました。


まずはエネルギーとなる栄養素を知る

長時間走り続けるランナーの皆さんにとって、持久力の向上は大きなテーマであり、そのために日々、練習を続けていることと思います。ただ練習だけを頑張っていても体は壊れてしまいますので、やはりバランスのとれた食事は欠かせません。「勝ち飯®」の基本的な考え方である主食、汁物、主菜、副菜、乳製品の「5つの要素」に果物をプラスした「バランスのとれた食事」がベースとなることをまずは意識してください。

そのうえで持久力を維持するためのエネルギー源となる栄養素は何かを覚えて欲しいと思います。それは糖であり、糖をエネルギーに変えると同時に体の調子を整えるビタミンB群も欠かせない栄養素と言えるでしょう。
糖は体内で筋肉と肝臓に蓄えられますので、筋肉を作るタンパク質も広い意味で持久力向上のために必要です。そして長時間、体を動かすためには血液中のヘモグロビンで酸素を体中の筋肉に運ぶので、その元となる鉄分も必要です。これらの栄養素が十分に体内にあってこそ、持久力向上が見込めると考えてください。
ただ運動量が増えれば1日3回の食事では足りなくなることでしょう。走る前後に補食として糖質、たんぱく質を摂取することで、万全の状態を作ることができます。この補食はランナーの皆さんにはぜひ習慣にしていただきたいと思います。


糖質でも食品によって吸収のスピードが違う

糖がエネルギー源であり、持久力向上のために欠かせないと申し上げましたが、実はどの食品で糖を取るかによって体への吸収のスピードが異なります。
GI値という言葉を耳にしたことがあるでしょうか? グライセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、食後の血糖値の上昇を示す指標です。高ければすぐに吸収され、低ければ遅く吸収されます。目的に応じて食べ分けることが大切で、一般的に低いものはゆっくりと糖が吸収されるために、腹持ちが良く、長時間、エネルギーが枯渇しにくくなります。逆に高いものはすぐに吸収されるために今、まさにエネルギーを補給したい時に適しています。

そのため走りだす前にはGI値の低いもの、走っている最中や走り終わった後にはGI値の高いものを食べるといいでしょう。特にレースの際には後半のエネルギー切れを起こさないための準備として意識して選ぶようにしてください。予めGI値の低いものを食べるだけで後半の失速を防ぐことにつながるはずです。

ではどのようにGI値を知ればよいのでしょうか? これらはインターネットでも検索できますが、基本的に茶色い食べ物はGI値が低く、白い物が高いと覚えるといいと思います。パンでも食パンは高く、全粉粒のパンは低いですし、ご飯でも白米は高く、玄米は比較的低めです。砂糖も白糖は高く、三温糖などは低めとなっています。

いかがでしょうか? エネルギーの種類と吸収の仕組みを知っておくだけで、大きなアドバンテージになります。こうした知識のうえで献立と補食を考えるだけで持久力アップにつながるはずです。


持久力向上のためのおすすめのレシピ

お餅の肉巻き

https://park.ajinomoto.co.jp/recipe/card/706514/
甘辛味がくせになる。補食にも活用できる主食レシピ。

豚キムチ丼

https://park.ajinomoto.co.jp/recipe/card/706283/
ごはんがすすむ味付けの丼。豚肉のビタミンB1でエネルギーの生成もばっちり。


「勝ち飯®」とは?

味の素株式会社は2003年に日本代表選手およびその候補選手を対象とした国際競技力向上およびメダル獲得数増の為のコンディショニングサポート活動、「ビクトリープロジェクト®」をスタートさせました。その長期に渡るサポート活動の知見とスポーツ栄養学の裏付けにより誕生したのが、アスリートの栄養環境を改善するための栄養プログラム「勝ち飯®」です。「何を食べるか」ではなく、「何のために食べるか」を考えることを推奨しています。
https://www.ajinomoto.co.jp/sports/kachimeshi/


管理栄養士。2008年北京五輪に競泳日本代表選手として200mバタフライに出場。現役引退後は母校・日本大学のコーチングスタッフとして指導。2015年には管理栄養士の資格を取得し、スポーツにおける食の大切さを、自らの経験を加味して、多くのアスリートやジュニアアスリート・親へのセミナーを行う。




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