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ランナーの悩みにランナーが回答するQ&Aコミュニティ「ランナーの知恵袋」。この中でアクセスの多かった人気項目をダイジェストでご紹介します!

【悩み解決!】元短距離ランナーとしてのスピードを活かしたい

2018年9月06日

4ヵ月前からランニングを始めました。中学高校時代は陸上部の短距離選手で、タイムは100mで11秒後半でした。
現在月間50kmほど走り、 ベストタイムは1km:3分04秒、2km:7分16秒、5km:20分25秒、10km:44分55秒、ハーフ:1時間41分57秒 です。今後5km、10km、ハーフマラソンに出場予定。週に一度はスピードをつけるための1kmインターバル走を5本、15km~20kmのロング走(キロ4分40~5分ペース)、10kmのタイムアタック(キロ4分30秒ペース)をしています。目標は5km走で20分切ることですが、気になるのは1kmに比べて2kmのベストタイムが遅いこと。スピードの持続力をつけるには、どんな練習をしたらいいでしょうか?
(せっくん・39歳・男性)

理想的な走りとは、前半より後半が速く走れるようなペース配分ができることです。
よくある悪いパターンは、初めから飛ばし過ぎて、後半落ちてしまうこと。インターバルでも1本目より2本目、3本目とだんだんスピードアップしていくようなペース配分をするようにしてみてください。

スピードによって、無酸素運動と有酸素運動の境界になる値、閾値(しきいち)があります。
この値は人によって違い、キロ4分ペースが無酸素運動になる人もいれば、軽くジョギング程度になってしまう人もいるわけです。

その閾値を上げるためのトレーニングが「閾値走」。ハーフマラソンのタイムから計算すると(マラソンや10kmなどのレースペースから、閾値走のペースを求めることができます。ランニング理論で有名なジャック・ダニエルズ氏公認の計算ツールなどがあります)質問者さんの閾値は現在、キロ4分40秒。4分40秒のタイムで、20分程度走り続けるトレーニングが閾値走になります。このトレーニングを重ねることで、閾値が上がり、ラクになってきますよ。

目標の「5km20分切り」の練習メニューは「ハーフ1時間40分」の練習で培えるかと思います。

●インターバル走
ペースは、現在のハーフの1kmラップ(質問者さんの場合4分50秒)からマイナス50~60秒(=キロ3分50秒~4分00秒)

●10km走  
キロ4分30秒以内のペースで(45分00秒以内)

●20km走  
レースペースの80~90%(質問者さんの場合、キロ6分00秒~キロ5分30秒ペース)で週に1回。さらに、その翌日の午前中、インターバル走や10kmのタイムトライアルをセットで実施するといいでしょう。

短距離の「地面をつよく蹴って前に進む」感覚ではなく、長距離の場合は「重心の真下に着地させた足」と「反対側の足」を、腰高に構えた骨盤と股関節の『振り子のような自然な動き』で交互に入れ替え、重心移動を水平に保ちながら上体を5km20km先へ運ぶ、というイメージで練習すると、故障も少なくなるかと思います。

インターバルは、スピード力は向上しますが持久力の向上は今ひとつです。5kmをビルドアップでトレーニングしてみてはいかがでしょうか。
最初の500mと1500m×3という4段階に分けてペースを上げていきます。

・スタート~500m
アップとしてキロ4分50秒で(現状のハーフのペース)

・500~2000m
キロ4分30秒ペースで(現状の10000mのペース)

・2000~3500m
キロ4分5秒ペースで(現状の5000mのペース)

・3500~5000m
キロ3分38秒ペースで、最後の400mは3分4秒を目標にスパート

ここまでするとまず目標は達成できるでしょうし、10000mやハーフ、フルマラソンでも手応えを感じられるでしょう。トレッドミルで速さに慣れる練習をするのもよいと思います。

スピード持久力をつければ5kmのタイムは飛躍的に上がると思います。
練習方法として提案したいのは6km~8kmのペース走。5kmのタイムからしてキロ4分15秒くらいで押せればいい練習になると思います。あとはいつものインターバルと並行してキロ3分20秒×3本など。リカバリーはいつもの倍以上とってもいいので、1本1本をしっかり追い込むことが目的です。ある程度練習ができてきたら3kmのタイムトライアルをすると、5kmのタイムの目標が出てくるはずです。

1km: 3分00秒 
2km: 6分40秒 
3km: 10分30秒 
5km: 18分台
これくらいが近々の目標でいいと思います。

私の持論では、長距離またはジョギングを始めてまだ4ヵ月ほどですから、無理せず
ゆっくりジョグで長距離の基礎を作ってからスピード練習をされることをお勧めします。すぐにケガをされるか、ランニングに飽きてしまうかどっちかのような気がします。自分の40歳のときはそうでした。

距離が伸びてもペースを保てるランナーには共通の特徴があります。それは、ピッチが変わらないこと。ペースが保てないランナーはその逆で、ストライドを気にするあまり、ピッチが落ち、結果ストライドも狭くなっている場合がほとんどです。キックが流れていると表現されますが、諸々の動きが流れている(ブレている)のではと推測します。

思い当たる場合は、まず身体の軸が細くなるよう意識します。ブレない程度の軽い腕振りにします。ピッチの目安は180bpm。このテンポの曲をイメージしながら(聴きながら)走ってみてください。「180bpm」で検索するとたくさん出てきます。この練習ではストライドやスピードは不要ですので、まずは一定のリズムで40分程度継続できるように頑張ってみてください。長距離ランナーはこれをジョグとして日常的に実施している人が多く、効果は保証します。

伸びしろは無限にあると思いますが、現在、スピード練習に偏り過ぎている印象です。脚に負担がかかりすぎて故障の原因になりますので、厚底のシューズで緩いペースのジョギングをもっと練習に取り入れて脚をいたわったり、長い距離への耐性をつけるために20km以上走る練習をもっと入れてもいいと思います。
また月間走行距離が少なめに感じましたので、まずは毎月150km以上を走るようにして徐々に距離を増やしていくのもいいのではと思いました。

距離の短いところからベストタイムを出し、だんだんと練習での距離を伸ばしていく人と、超長距離ならタイムを気にしなければいくらでも走れるタイプの人がいます。短距離が得意な方は、速筋である「白筋」が多く、いくらでも走っていられる方は、遅筋である「赤筋」が多いというわけですね。白筋も2種類あって、鍛えることで赤筋タイプに変化する(持久力が高まる)ものとそうでないものがあるそうです。

以上を踏まえ、練習メニューとしては、もっと短い距離のインターバル走(例えば、400m×10本)やタイムトライアルも10kmでなく、3~5kmで実施するほうが満足度も高く、モチベーション的にも短距離走経験者に向いていると思います。ジョグやポイント練習で行うロング走は、タイムを気にせず、とにかく長く距離を稼ぐようにしましょう。ポイント練習にスキップや縄跳びなどのダイナミックな動きも取り入れるといいです。また、マラソンを目指すなら、無駄に重い筋肉はなくしましょう。ダイエットをする必要なないですが、筋肉隆々である必要なないです。

短距離選手として培った武器を活かすべく、続けやすい練習メニュー、意識の持ち方、筋肉の性質にいたるまで、さまざまなアドバイスが寄せられました! まだスタートして4ヵ月。長く無理なく続けていけるスタンスで大人になってからの「ランニング」を楽しんでいけるといいですね。





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