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【悩み解決】ピッチ走法を取り入れたいが、うまくいかない…

2016年11月25日

フルの記録が3時間47分から伸びず、悔しい思いをしています。最近ピッチ走法(1分間に180回程度のピッチ?)が気になっているのですが、人それぞれの体格や脚の長さなど関係ないのでしょうか? 遅いペース(LSD)やジョグなどに変化しても180回以上のピッチで走ったほうがいいのか、レースで本当に後半のペースやスタミナが保てるのか。トレーニングでちょっとやってみているのですが、余計に疲れる気がします。
(Gさん/52歳・走歴9年)


ピッチとかストライドとか、かかと着地とかフォアフットとか、ミッドフットとか、いろいろ言われていますが、とくに故障などの支障がないなら、あまり気にしなくて良いと思います。走力が高くなればムダな動きが自然となくなってくると思っています。

ジョグなどの際に、流しで大きなフォームで走るように心がけるのは良いとは思いますが、意識的に歩幅を調整するのはむずかしいと思いました。

どこかの有名な監督が「持って生まれたフォームは簡単に変わるはずがない。一見、フォームを変えられた気がしても、余裕がある時だけで、疲れが溜まってきたりすると、結局元に戻ってしまう」と言っていました。

フォームより、走力強化に重きを置いたほうが良いのでは?と思います。

私、67歳。ピッチ走法とストライド走法、ともに意識したことがありません。加齢とともに自然に歩幅が縮みます。現在、4時間前後で駆け抜けています。

ただし省エネのリズムを常に意識しています。力を入れない。とくに着地と同時に筋肉を弛緩させリラックスすることを心がけています。42kmを21kmのエネルギーで走れないか、と。「骨格走り」も研究に値しますよ。

向かい風が強い時は、やや前傾します。地面と80度(cos80)になれば体重の約17%を前進に使えますね。
もっとも大事なことはペース配分でしょう。私が129回完走したフルマラソンで、前半より後半が速かったのは2回だけ。そのときは記録も良かった。一定ペースで淡々と走ることがもっとも難しいです。ピッチをあまり意識せず、のびのびと走ってください。まだまだ若いのですから、伸びしろがあります。

※「骨格走り」…『骨格で走りなさい!』(鈴木清和氏著)で提唱されている、生まれ持った骨格によって適した「走り型」をベースにした走法。

私はピッチとストライドのミックスを行っています。レース初盤はピッチです。中盤以降から、下り坂やカーブが多いところはピッチで、直線コースはストライドで、スピードを出しタイムを稼ぎます。そしてゴール2~3km前からストライドでそのままゴールします。ミックスするのは本来良くないのかもしれませんが、自分としては自然で走りやすいです。

いちばんエネルギー効率が良く自然なピッチ数が「1分間に180程度」言われていますね。これは、体格などの個人差とはほぼ無関係です。試しにリラックスした状態でリズム良く走った状態でピッチを測ってみると、このくらいになるはずです。

階段を上り下りするときも一歩一歩足を置いて、そこから「よいしょ」と動作を起こすよりも、リズムよく「ポンポンポン」と上り下りしたときのほうがラクではないですか? ただ、楽に感じるかどうかは主観的なものなので別かもしれません。慣れというものもありますし。

なお、ピッチ数というのはどんなに頑張っても実はあまり上がりません(大体1秒間に5回が限界)。まずはリラックスして気持ち良く、無理にペースを抑えずに走ってみてはどうでしょうか。そのときのピッチ数がおそらく自分にとって自然なピッチ数だと思います。

私見ですが、ピッチはビギナーがスタミナ切れを心配せず、歩かずにフルマラソンを完走できるメソッドと考えます。昔はピッチ走法と言えばストライド走法以外の走法と言われていましたが、時の経過とともに意味合いも変っていきましたね。

Gさんが走ってみてしっくりこないならストライドとピッチの間くらいでもいいと思います。ただ、180以上のピッチはかなりハードだと思います。私はせいぜい160~170です。

LSDやジョグ等では当然にピッチ数は下がります。下がらなければレースペースのトレーニングと大差なく、練習にメリハリがなくなってしまいます。それぞれの走法で30km走をして、余力がどの程度違うかを調べるのも良いと思います。

1、体格は人それぞれ⇒フォームも人それぞれ
…フォームというものは人それぞれの体格、骨格などに左右されるものだと思います。私は背が低く(163cm)、加えて股関節が固く脚の稼働範囲が狭いので、ストライドは大きくなく、どちらかといえばピッチ走法になっていると思います。Gさんは背が高く脚も長いのではないですか? 体格に合っていない走り方なので「しっくりこない」かもしれませんね。

2、後半のペース維持のため
…後半、とくに疲れが出てからのペース維持のため私が心がけているのは「テンポ」です。走るテンポを一定に保てればペース維持できるという感覚です。スピードを上げたい場合もストライドを伸ばすのではなく「テンポを上げる」感覚です。

ピッチ走法でも、究極的に走りの基本は体重移動にあると思います。単にピッチを上げても脚先行で走れば疲労がたまり、後半のダメージが早まるのでないでしょうか。足を重心の真下に着地するよう、やや前傾姿勢で走れば、自然とピッチ走法となりますよ。

僕も最近、この走法を意識してフォーム変更に取り組んでいますが、言うほど簡単ではないと感じます。でも、最近、長距離練習後のふくらはぎ痛やけいれんがなくなってきました。

あくまでひとつの練習法としてとらえるべきでしょう。むしろ、腰をひねることでストライドを大きくするほうが良いのではと私は思っています。
ただ、例外は「下り坂」。下り坂では歩幅を小さく、ピッチ走法で行くと良いでしょう。

私もウルトラからトライアスロンまで走る50代です。フルマラソンをサブ3.5で走るとログ上は平均ピッチ184、ストライド112cmでした。10kmだと平均ピッチ190、ストライド124cmです。ピッチ走法のようですが、本人の意識としてはストライド走法です。

硬い股関節を頑張って広げて、でも体の真下で着地して、脚に負担のかかる蹴る走り方をしないとこのくらいのストライドが限度になってきます。そうするとスピードはピッチ×ストライドなのでピッチを上げるしかありません。

股関節の回転でピッチを上げる限りは大きい筋肉を動かすので、後半のペースダウンもありません。後ろにある脚(腸腰筋)を前に出すスピードを上げるように意識すると、脚の負担を増やさずに自然とピッチが上がってくると思います。

ピッチ走法に挑戦した質問者・Gさんの迷いについて、先輩ランナーがそれぞれの見解を教えてくれました。体型によっての適性、また、ピッチのほかにもテンポや重心などのどこに意識をいちばんに置くか、使い分けるかで各々最適なフォームやレースでの戦い方を見つけているようです! 50代、走りの進化も伸びしろ十分とのこと。ピッチ走法だけにこだわらず、いろいろ試しながら記録更新を狙いたいですね





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