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RUNNET TRAIL

トレラン・レースリポート

  • ウルトラトレイル・マウントフジ(通称:UTMF)

開催日: 2015年9月25日(金)~27日(日)
開催地: 山梨県・静岡県
UTMF(約170.3km): 出走者数1,368人、完走者数567人/STY(約80km): 出走者数976人、完走者数856人

写真提供/NPO法人 富士トレイルランナーズ倶楽部

完走率41.5%! 全長170km超の最難関レースに
トレイル歴3年の女性バイオリン講師が挑戦!

ウルトラトレイル・マウントフジとは、富士山をぐるりと1周する国内最高峰のトレイルランニング大会。2012年に初回大会が行われ、今年が4回目の開催。制限時間の46時間以内に総距離170.3kmを駆け抜ける壮大なレースは、海外のトレイルランナーからも人気を集め、外国人ランナーも多数参加する。
今年は雨天の影響でコースが変更となり、一部の峠越えがカットされたり、途中の関門時間の延長措置などもあったが、完走率は過去最低の41.5%と厳しいレースとなった。
この過酷なレースにトレイル歴3年で挑んだのが地元静岡県富士市出身の渡辺真理さん。フルマラソンのベストタイムは今年の勝田マラソンでマークした3時間30分44秒。普段はバイオリン講師を務める真理さんが体験したUTMFのレースは?

“ぐるり”の魅力でUTMFに挑戦

自分が100マイルのレースに出場するなんて思っていませんでした。2013年にUTMFのボランティアを体験し、大会のすごさを目の当たりにし、いつの日か自分もSTY(編集部注:UTMFの23時間後にスタートし、コースの後半部分、約80kmで行われるレース)に出てみたいなぁなんて思っていました。ですので、昨年念願叶ってSTYを完走でき、もう満足していました。
ところがSTYの翌週、クリーンアップ(編集部注:大会後に参加者やスタッフなど、有志のメンバーで実施しているコース清掃活動)に参加したところ、大会のポスターをもらえたのですが、そこに書かれていたのは『UTMF 富士山ぐるり』という文字。

私、ぐるりしていない……。

160kmなんて、2晩3日なんて、想像もつかない。でもここまできたらチャレンジしたい!ぐるりしたい!そう思ってUTMFぐるり完走を誓ったのです。それから休日はいつも山に入りました。「山に住んでるの?」と言われるくらい。

9月25日(金)、スタート会場は見るからに猛者たちの集まり。熱気にすっかり怯えてしまいました。今日まで、この大会の為に全てを注いできました。何としても完走する!でも怖くて怖くて青ざめていました。
午後1時、スタートゲートをくぐる時、涙が出そうになりました。始まってしまった。たくさんの声援の中、サポートしてくれるメンバーとも会え、涙目の私に「楽しんで!」と言ってくれました。楽しむ? 楽しめないよ~、怖いよ~。余裕はまったくありません。
最初の山に入り、渋滞も緩和された頃、ふと霧の中の森がキレイに見えました。いい空気。気持ちいい。やっぱり私、山が好きだな~、そう思ったら、楽しめる!って急に自信が湧いてきたんです。楽しまないと!笑顔を忘れてた!

トレイルラン歴3年ながら「富士山ぐるり」達成を決意!
UTMF出場の模様をリポートしてくれた渡辺真理さん

UTMF出走者1368人。日本最難関のトレイルレースに、
海外からも多くの選手が集まった!

美しい樹海の中をひた走る

高度が上がると、雨をさえぎってくれる木々がなくなり…


→→→レース序盤で早くもトラブルが…




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