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【マイトレーニング】42歳の海外大卒・農業コンサルタント ノルウェー式トレーニングでフルマラソン2時間21分台

2025年7月28日
2023年別大マラソンを走る神原哲士さん(写真/青山義幸)
2023年別大マラソンを走る神原哲士さん(写真/青山義幸)

フルマラソン2時間30分切りの市民ランナーを紹介する連載「マイトレーニング」。今回は、今年2月の大阪マラソンで2時間21分57秒を記録し、14年ぶりに自己ベストを更新した農業コンサルタントの神原哲士さん(42歳)を紹介します。速さの秘訣は、ノルウェー式トレーニングをはじめとするエビデンスにもとづいた練習スタイルにありました。


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神原さんは高校時代に洛南高校で全国高校駅伝に出場。卒業後はアメリカのスプリングフィールド大学に進学し、スポーツ医学と運動生理学を専攻しました。その間に食と農業に興味を抱き、帰国後は名古屋大学大学院で食品化学を学び、京都で就農を経験。さらに帯広畜産大学大学院で土壌学を学び直し、現在の農業コンサルタントの仕事に至ります。

初マラソンは2009年の福知山マラソン(2時間28分36秒)、その2年後にはびわ湖毎日マラソンで2時間22分17秒を記録しました。しかし大学院進学や子育てなどを機に、マラソンからは一時距離を置いていました。

マラソンへの熱意に再び火がついたのは、2021年の東京オリンピック。男子1500mで金メダルを獲得したノルウェーのヤコブ・インゲブリクトセン選手の走りに衝撃を受け、彼の練習スタイルを深く調べました。
「ヤコブの一つひとつのメニューの目的を自分なりに読み解き、それを自分に落とし込んだら結果が出るかもしれないと思ったんです」

それ以来、海外の運動生理学に関する論文や指導者のポッドキャストから情報収集を習慣化しており、トレーニングメニューは科学的根拠にもとづいて設計しています。マラソントレーニング期は基本的に毎日2回の練習で、月間走行距離は800kmを超えます。通常でも月間640km程度を走るといいます。
「一貫性と継続性を重視していて、練習強度は中程度ですが量は多くこなしています。ノルウェー式の二重閾値走や坂道走、アメリカのトップ選手が実践する疲労耐性向上を目的としたロング走などのメニューを取り入れています」

今年4月からは、サウナスーツを着用したヒートトレーニングも導入。「高地トレーニングに近い効果がある」と知り、実践を始めました。
「エビデンスをもとに、自分の身体で検証していくプロセスが楽しいです。40代でフルマラソン2時間20分切りを達成したランナーは国内外にいます。自分もできると信じて挑戦を続けたいです」


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神原さんのより詳しい練習メニューは、ランナーズ9月号で紹介しています。



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