昨年末に行われた弓削田眞理子さんの練習会(写真/小野口健太)
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年明けにフルマラソンを控えるランナーにとって、年末年始は走り込みには最適なタイミング。特に今年は秋まで猛暑が続き、ロング走が不足して年内のフルは思ったように走れなかった……というランナーの声も聞きます。
そんな人にもお勧めなのが『ドカ走り』。これまでランナーズでは「2日間でフルマラソン以上の距離を走る」ことを推奨してきましたが、現在発売中の2月号では年末年始に「3日間で60km」を走る『新・ドカ走り』を特集しています。
昨年末には60歳以上の女性で初のサブスリーランナーである弓削田眞理子さんが練習会を開催し、そこでドカ走りをしたランナー複数名が年明けのフルで自己ベストを更新しています。
ドカ走りの効果について、フル3時間30分切りを目指してランナーズonlineで連載をしていたライターの岩谷隆志さんが弓削田さんに聞きました。
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岩谷 弓削田さんはロング走を重視しながら、その前後の日も長く走って「ドカ走り」をしていますが、どういう目的ですか?
弓削田 フルマラソンで30km過ぎて失速する人って多いじゃないですか。そういう人たちは、ロング走が足りないケースが多いように感じます。いいタイムを出したいと思うなら、42kmを長いと感じるようではダメ! 私は66歳になったけど、最近は特にロング走をよくやっていますよ。さらに効果的なのは、ロング走前後の日も走ることです。「鉄は熱いうちに打て」って言うじゃないですか。長い距離走って疲労があるところで、さらに次の日も走るから筋肉が強くなるんです。
岩谷 今年の夏は暑すぎてロング走があまりできなかったので、年末年始にドカ走りをしたいと思っています。気をつける点はありますか?
弓削田 年末年始なら3日間で60kmぐらい走るといいんじゃないかしら。1回で20kmを走るくらいではフルマラソンの練習としては少ないけれど、疲労の残る中で2日、3日と走り続けることでフルマラソンの感覚に近づいていくと思います。できれば3日間とも20kmを走るよりは、1日ごとに距離を変えたほうが刺激の種類が変わって効果的。私は大会でロング走代わりにペーサーをして、次の日にハーフマラソンを走ったり、トラックレースに出ることもありますよ。
(ランナーズ2025年2月号より)
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12月20日発売のランナーズ2月号では『新・ドカ走り』の具体的なやり方や理論のほか、実践して自己ベストを更新したランナーの体験談などを掲載しています。ご一読のうえ、ぜひ挑戦してみてください。
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