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2022年に開催された東京マラソン2021でサブスリー達成! 尊敬する藤原監督が2010年に優勝したときのポーズを真似てフィニッシュした
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2023年度に達成したのは全完走者の3.6%(全日本マラソンランキングより)で、多くのランナーにとっての憧れとなっているサブスリー。そのサブスリーを40歳を超えてから初めて成し遂げたランナーを紹介する連載です。今回は50歳で初サブスリーを達成した山田真治さん(52歳)です。
山田真治さん(やまだ・しんじ)
1971年生 52歳 税理士 東京出身
サブスリーを達成した大会とタイム: | 2022年開催 東京マラソン2021 2時間57分10秒 ※表記はグロスタイム |
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山田さんが走り始めたのは41歳のとき。税理士という職業柄、デスクワークが多く毎年のようにぎっくり腰になっていたため、予防策のひとつとしてジョギングを始めた。
「幼少の頃から肥満体で小学校の運動会ではビリが指定席、逆上がりもできませんでした。中学時代は東京ヤクルトスワローズのファンで、応援歌を吹きたくて吹奏楽部でユーフォニアムを担当し、大学時代はアルバイトに明け暮れ、卒業後は会社員をやりながら30歳頃から始めた税理士受験の勉強があり運動とは無縁の生活でした」
とはいうものの、山田さんの走歴には “走る素質” が感じられる。走り始めて2年目に出た新宿シティハーフマラソンの10kmは51分10秒、3年目の立川シティハーフで1時間40分28秒、4年目の初フルで3時間47分45秒(横浜マラソン2015)、5年目に同じ横浜マラソン2016でサブ3.5を達成する(3時間29分11秒)。
当時の月間走行距離は100~115km前後。ポイント練習はほとんどせず、ひとりで週に2、3回(1回10km~15km)走るスタイルだったという山田さん。「振り返れば一般人の自分としては、マラソンに対するポテンシャルがあったのかもしれない。フォームを確認しながら淡々と取り組む作業は、長期戦といわれる税理士資格の試験勉強で培った『粘り』にあると思います。ひとりでも飽きずに練習できたのは試験勉強のおかげです」
走力を伸ばす転機となったのは2020年1月。「尊敬している母校・中央大学陸上部駅伝監督の藤原正和さんに走法や練習法などについて教えてもらう機会があり、ここで “開眼” したことで、サブスリー達成の文字が頭を過ぎるようになりました。①藤原監督の教え ②コロナ禍自室での筋トレ ③月間走行距離を増やす。この3つが私をサブスリー達成へと導いてくれました」
「まず①ですが、藤原さんに教えてもらいすぐに自分の練習メニューに加えたのが、“アキレス腱周辺の強化法” です。日本人のアキレス腱はケニア、エチオピアなどのアフリカ勢ランナーに比べると弱いということを教わり、自重をかけるストレッチでアキレス腱周辺を鍛えました。コロナ禍で大会が開催されない不安の中、アキレス腱強化は自分への有り難い課題と捉え、毎日欠かさずに取り組みました」
脚を前後に開いてアキレス腱をしっかり伸ばし、手でひざの上からグイグイ押しつけ、アキレス腱の部分がグラつかないように30秒キープ。山田さんはこれを3セットずつ、走る前に必ず行った。
「②の自室での筋トレは、コロナ禍にあわせてトレーニング用ベンチを購入し、体幹とハムストリングスを中心に鍛えていました。そして③は走行距離を増やし月間250kmは走るようにしました。①②の身体づくりが基盤となったことで、③はより質のいいランニングで距離を伸ばせたと思っています」
藤原監督から教わったエクササイズを実践することで、足首周りの安定感が向上。「キロ4分での走行が圧倒的にラクになった」という。ベンチを使った筋トレは約10分(体幹を鍛える6つのメニュー)毎日欠かさずやり続け、疲労により腰が落ちることが少なくなった。
また、山田さんは「マラソンは『風・坂道との戦い』」だと感じていたため、走行距離を延ばす中であえて強風が吹くコース、坂道のあるコースを探し、赤坂御所、皇居、みなとの見える丘公園周辺、豊洲ぐるりパーク、お台場、中野四季の森公園などで徹底的に風・坂道対策トレーニングを行った。その結果20年10月の東京30K(秋)を2時間7分27秒、21年2月にハーフを1時間27分48秒で走り、「これならサブスリーできる!」と確信。2022年開催の東京マラソン2021に狙いを定めた。そして、本番では2時間57分10秒とサブスリー達成した(※2021年の東京マラソンの開催日はコロナ禍のため2022年3月開催)。
「今シーズンの陸連公認のフルマラソンはつくばマラソン、別府大分毎日マラソン大会、東京マラソン2025のスケジュールです。引き続きそれぞれのレースでサブスリーを目指しています」
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