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ランナーズ7月号付録では「全日本マラソンランキング2023」を発表しましたが、21日(金)発売のランナーズ8月号では「2023年度ハーフマラソン1歳刻みランキング」を誌上発表します。フルマラソン1歳刻みランキングとハーフマラソン1歳刻みランキングを比較すると、いくつかのトピックスが見えました。その一部を紹介します。
2023年度のハーフマラソンランキング、フルマラソンランキングで両方1位となったランナーは、男性13人、女性22人の合計35人。最年少は女性23歳の大西ひかりさん、最年長は男性87歳の小口親司さんでした。
このうち約半数にあたる17人が、ハーフの記録採用大会後2カ月以内に、フルの記録採用大会を走っています。例えば、前述の大西さんなら、ハーフマラソンランキングの記録は2月4日の丸亀ハーフ、フルマラソンランキングの記録は3月10日の名古屋ウィメンズ。つまり2カ月以内です。
なお、この17人という数字は、あくまでもランキングに記録が採用された大会のみを比較しての数字です。そのため残りの18人、つまりハーフ→フルの間隔が2カ月以上離れている、またはハーフよりもフルを先に走っている方のなかにも「フル直前2カ月以内にハーフを走った」方はいるかもしれません。
このようなことから、速いランナーの多くがフルのトレーニングや調整としてハーフを活用していることが分かります。
ハーフの記録からフルの記録を予測するハーフの記録からフルの記録を予測する際によく用いられているのが「持久係数」という指標です。ハーフの記録に持久係数をかけた数字が、フルの予想記録となります。例えば、ハーフの記録が1時間30分、持久係数が2なら、フルの予想記録は3時間ちょうどです。この持久係数の適切な値については諸説ありますが、今回は2023年度のハーフマラソンランキング及びフルマラソンランキングをもとにフルとハーフの平均タイムを算出し、そこから持久係数を導いてみました。
【男性】
●フルマラソン 4時間36分40秒
●ハーフマラソン 1時間58分29秒
●持久係数 2.34
【女性】
●フルマラソン 5時間4分10秒
●ハーフマラソン 2時間12分32秒
●持久係数 2.30
一般的には持久係数の数字が高い方がスピード型、低い方がスタミナ型と言われています。男性はややスピード型、女性はややスタミナ型の傾向にあるのが分かります。続いて、年代別に持久係数を計算してみました。それが表①です。これを見ると、男女とも20代以下が最も数字が高く(=スピード型)、30代、40代と過ぎていくうちにだんだんと数字が低く(=スタミナ型)なっていく傾向にあります。
そして50〜60代頃を境に、また数字が高くなっていきます(ただし女性の80代はサンプル数が少ない)。
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最後に、タイムによる持久係数の違いにも触れておきましょう。一般的には、走力の高いランナーほど、持久係数は低い傾向にあります。前述のフル、ハーフのランキングでそれぞれ男性36歳1位となった川内優輝さんは2.0(ハーフ1時間4分17秒、フル2時間8分31秒)。女性32歳1位の鈴木亜由子さんは、2.06(ハーフ1時間8分50秒、フル2時間21分33秒)。これほどではなくても、サブフォー、サブスリーなど高いレベルの記録を狙うランナーは、2.3よりももう少し低い値が持久係数の目安となるでしょう。
8月号本誌ではこの他にも、4つのトピックスを掲載しています。ぜひ巻末「2023年度ハーフマラソン1歳刻みランキング」と合わせてご覧ください。
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