(イラスト/田川博之)
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昨年秋から全国各地でフルマラソンが続々と開催されました。
コロナ禍を経て「3年ぶりにフルマラソンを走った」というランナーから聞こえてくるのが「失速してしまった」「目標タイムに届かなかった」といった反省の弁。
現在発売中のランナーズ5月号では久々のフルマラソンを走ったランナーが振り返るべきポイントをプロランニングコーチの金哲彦さんに聞きました。
今回はその一部を紹介します。
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編集部 今日は3年ぶりにフルマラソンを走ったランナーが振り返るべきポイントを教えてください。
金さんご自身も昨年9月のオホーツク網走マラソンが2年半ぶりのフルマラソンだったそうですね。
金 網走では、久しぶりのレースがうれしくて、はしゃぎすぎました。まずそこが反省点かもしれない(笑)。それは半分冗談として、頭では分かっていたつもりでも、フルのレースに対する身体の耐性がなかった、というのが率直な感想かな。
編集部 経験豊富な金さんでもそうなってしまうのですね。大会の現場で、コロナ禍を経て久々にフルマラソンを走ったランナーの声を取材すると、「失速してしまった」という声が多かったです。
金 失速の原因として、まずフルマラソンのコースに対応できる練習ができていなかったことが言えると思います。
コロナ禍でも小規模なレースは開催されていましたけど、河川敷の往復や公園の周回といった平坦なコースがほとんどでした。でもフルマラソンは基本、アップダウンがあるのが当たり前。やはり、それに対応するためには練習でも起伏のあるコースで走っておく必要があります。
2つめは絶対的な練習量の不足。
一度に長く走る練習をしていなかった人が多いと思います。コロナ禍で増えたオンラインレースも、一週間で42.195kmを走るなど分割可能なルールのレースが多かったですよね。やはりフルマラソンを走り切るには、1カ月に一度は20~30kmのロング走が必要です。
あとは根本的なところで、コロナ禍で大多数の人が、人ごみを避けて外出を控えたりリモートワークになり、日常生活の中で歩く頻度・歩数が減っています。それによって一日の活動量が減少し、基礎体力が低下していることも見逃せません。リモートワークを継続している人も、休憩時間に10分でも散歩するなど、意識的に身体を動かして基礎体力を上げましょう。
現在発売中のランナーズ5月号では、快走できなかったランナーの振り返りのポイントやその対策、そして金さん直伝の強化方法を掲載しています。
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