![]() 写真/小野口健太
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現在発売中のランナーズ10月号の表紙を飾るのは7月3日(日)の函館マラソンを大会新記録で制した下門美春さん(32歳)。
現在は埼玉医科大学グループに所属しながらひとりで練習しています。
函館マラソンで獲得した賞金は30万円。これでMCCシリーズの賞金獲得総額は110万円(※)となりました。
※MCC(マラソンチャレンジカップ)加盟大会で大会記録を出すとタイムに応じ10万~100万円の賞金が授与される。
MCC(マラソンチャレンジカップ)の詳細はこちら
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中学時代はソフトボール部。地元の駅伝大会に駆り出された時の走りを見た、栃木県立那須拓陽高校の監督から「うちの陸上部に入りませんか?」と声がかかったことが全ての始まりだったそうです。
入学直後は部の集団走についていけなかったものの「練習で誰よりも走る」ことと、それに伴うケアを心掛けると3年時にはチームのエースとなり、栃木県高校女子駅伝1区で区間賞を獲得。卒業後は陸上をやめて専門学校に入学する予定でしたが、卒業4カ月前に「競技を続けたい」という気持ちが芽生え、実業団の第一生命に入社しました。
その頃の第一生命は尾崎好美さんが2009年の世界陸上ベルリン大会で銀メダルを獲得し、11年には全日本実業団女子駅伝で優勝。下門さん自身も4区を走り実業団最速チームの一員となりました。
一方で強豪が故の悩みが尽きなかったといいます。チーム内には日の丸経験者が複数おり、入社してくる新人も高校や大学の日本チャンピオンレベル。トラックで自己ベストを出してもチーム内のタイム序列は下位でした。
「劣等感がありましたし、尾崎先輩はとてつもなくハードな練習をしていたのにオリンピックや世界陸上で周囲が期待したほどの結果が出ないと、叩かれることもありました。その様子を見て『こんなに努力して日本代表までになったのに叩かれるなんて、陸上競技の世界はどこにゴールがあるのだろう』と思ってしまったんです」
第一生命を退社した後は2年間、一歩も走らなかったそうですが、飲食店でのアルバイト生活を送る中で次第に湧いてきたのが「再び走りたい」という気持ちでした。
「苦しい練習をしない、刺激のない生活をしているうちに、生きている心地がしなくなっていったんです」
現在発売中のランナーズ10月号では、競技再開後の考えや今後の目標について語っています。
![]() 函館マラソンでは大会記録を3分以上更新し、2時間43分16秒で優勝(写真/釜石由起)
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