7月17日の男子マラソンを2時間5分36秒の大会新記録で制したタミラト・トラ選手(写真/河原井司)
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現在アメリカ・オレゴン州で開催中の世界陸上競技選手権大会では、男子マラソンでタミラト・トラ選手が後半にペースアップして2時間5分36秒で優勝、序盤からハイペースで進んだ女子マラソンもゴティトム・ゲブレシラシエ選手が2時間18分11秒で制し、男女ともエチオピア勢が大会新記録で金メダルを獲得しました。
22日に発売するランナーズ9月号では、こうしたエチオピア選手の強さの理由を現地のベテランカメラマン、アマン・アーメドさん(46歳)が綴っています。ここで、その一部を紹介します。
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私はエチオピアの首都、アディスアベバを拠点に長年カメラマンとしてアスリートの写真や動画の撮影をしています。
エチオピア選手の強さの第一の要因は決して希望を捨てないことだと思っています。彼らは常に勝利を確信しています。2021年の東京オリンピック男子1万mで金メダルを獲得したセレモン・バレガは、レースの6カ月前から練習を始めると同時に、勝った後どう祝うかを考えていたそうです。
非常に勤勉な性格であることも大きいでしょう。選手たちはレースよりもトレーニングの方が大変だといい、練習を最優先するため社会生活に十分な時間を割くことができないとさえ言うのです。ほとんどの選手が週6日、午前と午後にトレーニングをしています。日曜日には教会に行き、祈りを捧げます。
第二の要因はインスピレーションです。アベベ・ビキラ、ハイレ・ゲブレセラシエなど、伝説のアスリートたちの話を聞き、感動して育ったことが、彼らのインスピレーションの源になっています。エチオピアの金メダリストは、エチオピア社会の中で大きな地位と尊敬を集めているのです。
※9月号にはアマンさんの手記全文や自己ベスト2時間20分のイギリス人文化人類学者がエチオピアに1年以上滞在し、現地のランナーと走って感じたことの手記を掲載。また、発売中の8月号ではエチオピア選手たちの練習をアレンジした「日本版エチオピアン練習」を紹介しています。
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