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今こそ頑張り時! 伸びシロたっぷりの【面倒くさいトレーニング 07】

2022年6月09日

青葉がみずみずしく茂るこの季節、ランナーの伸びシロもこれから! どれかひとつ継続することで、しっかり効果が得られる「面倒くさいトレーニング」に取り組みましょう。市民ランナーには未開発な身体部分がいっぱい。それらに刺激を与えることで、走力UPにつながる可能性もまだまだあります。「面倒くさい」ことを継続するからこそ喜びに変えられるトレーニング、スタートしてみませんか?


PART7 階段トレーニングで全身の筋力UP!

「階段トレ」には平地や坂道では得られない効果がある

レースで自己ベストを目指す人におすすめなのが、階段トレーニングです。

階段を駆け上がることで、脚筋だけではなく、太ももを上げる腹筋、腕振りの筋肉、背中の筋肉など、スピードアップに必要な全身の筋肉、そして心肺機能が鍛えられるからです。

また、リズムよく下ることで速いピッチを身に着けることもできます。いつも平地でしかトレーニングしていない人は、週に一度でも良いので階段トレーニングを取れ入れてみましょう。

また階段トレーニングを行うと、左右の脚の筋力バランスがはっきりと分かります。左右対称に上がらない、どちらかの脚が上がりにくい、ということは平地や坂道を走っていても分かりにくいのですが、階段では意識することができます。

「上がらないほうの脚」がある理由は、筋力不足か、ストレッチング不足が考えられます。太ももを上げたときに、裏側がピンと張る感じがしたら、裏側の筋肉が固く縮んでいるというサイン。また、背中の筋肉が疲れている場合も、身体に酸素が入りにくくなり、呼吸が苦しくなります。太もも裏や背中のストレッチで対処すると良いでしょう。

ある程度走れる人は、100段ほどの階段を全力で走ると身体の調子が分かります。最後まで呼吸が上がらず、猫背にならず、目線を高くしたまま上りきれたら、トレーニングがうまくできている証拠。レース本番の3日ほど前に行って、調子を確認するのもおすすめです。

階段をしっかり走れるようになると、平地を走る力もついてくるはず。階段トレーニングの後に平地を走ると、脚が上がりやすく、疲れているはずなのに速く走れるような感覚になるでしょう。以下の階段トレーニングをした後に、50~100mほどのウィンドスプリント(流し)を1、2本入れてみてください。


◎階段トレーニングのやり方

イラスト/吉田たつちか
イラスト/吉田たつちか

(1)まずは均等に段差がある階段を使います(20段程度でもトレーニングは可能)。
これを一段抜かしでリズム良く走って上ります。
上に飛び跳ねるように走るのではなく、ももを引き上げたらすぐに下ろし、脚を素早く切り替えます。
(2)下りは、一段ずつリズム良く下ります。下りきったら長くは休まず、呼吸が落ち着き始めたらすぐに繰り返し次の1本をスタートします。
(3)(1)~(2)を連続で3~5本ほど行います。

☆check!
・上記の「一段抜かし」を3~5本行ったあとに、「一段ずつ」を1~2本追加すると、素早いリズムを身に着けるのに有効です。

・筋力のない初心者は、走らずに歩いて上り、歩いて下りてもOK。二段抜かしでゆっくり上るのも効果あり!

・片方の脚が筋力不足だと感じたら、その不足している側の片脚だけで「ケンケン」し、10~20段上って終わりにするのも可。階段の上りは着地の衝撃が少なく、平地でケンケンするよりも軽い負担で脚のトレーニングすることができます。


※月刊ランナーズより抜粋




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