今回紹介するトレーニング法は、レースペース走の前に筋トレを行うというもの。
このトレーニングの主たる目的は、筋トレで筋疲労状態をあえてつくったうえで走ることで、15~20km程度のレースペース走で、30km走に近い脚筋力強化が期待できる点です。
ほかにも、筋グリコーゲンの貯蔵量が増えたり、レース後半のフォーム維持がしやすくなったりというように、走る前に筋トレを行うメリットはいろいろあります。
注意点としては、筋トレにより筋動員量が増えて筋出力はアップしますが、無理にペースアップすると内臓疲労を招くので、イーブンペースで構いません。
過度の内臓疲労や故障リスクが少ないため、レース3週間前まで行ってもいいでしょう。
練習不足を補う最後の刺激入れとしても効果があります。
・15~20kmのレースペース走で30km走に近い脚筋力強化が期待できる
・レース前の故障リスクを軽減
・過度の内臓疲労を防ぐ
・筋動員量を増やし、少ない力で出力アップ
・レース後半のフォーム改善・維持効果
![]() |
●もも上げ
壁などに手をついて片脚ずつ、胸に近づけるようにももを上げる。このとき腰が落ちたり背中が丸まったりすると内ももで脚を上げてしまうので、背筋を伸ばして背中、お尻、股関節の連動で脚を上げるようにする。
回数:片脚ずつ左右交互に20回×3セット
意識する場所:背筋、股関節、お尻
![]() |
●ランジ
脚を前後に開いて重心を落とした状態を維持。お尻やハムストリングス、股関節に意識を集中しながら、一回ずつ立ち上がらずに重心を上げ下げする。
このとき背中が丸くなると前ももやひざに負担がかかるので、姿勢を正すのがポイント。
回数:片脚ずつ、左右交互20回×3セット
意識する場所:お尻、ハムストリングス、股関節
![]() |
●体幹
脚を階段やイスなど一段高いところに乗せ、頭から脚が一直線になるように姿勢をキープする。上体から腹筋、背筋を真っすぐに保つ意識をもってから走ることで、フォーム改善(腰高いフォーム、レース後半でのフォームの崩れ防止)効果が望める。
回数:30秒キープ×2セット
意識する場所:上体、腹筋、背筋
ペースは「レースペース+30秒」が目安。意識としては脚が重く、動きにくくなるレース後半での粘りの走りをイメージしよう。
筋トレで刺激を入れることで、自然にペースが上がりやすくなるが、イーブンペースで余裕をもって最後まで走り切ることが重要。
※月刊ランナーズより抜粋
※こちらから記事検索ができます。
ランナーズ6月号 4月22日発売!
練習変えずにフルが5分速くなる(?)
「ランナーよ、ピッチを上げろ!」
1月の大阪国際女子マラソンで日本人トップの2位に入り、世界陸上の日本代表に選出された小林香菜選手は1分間のピッチ数が220以上。取材を行うと、「ピッチを上げる」ことは市民ランナーがタイムを上げるのに適した方法でした。特に中高年ランナーの皆さんはピッチ増によるタイム短縮の可能性大! 速くなりたいランナー必読です。
春から実践! 速くなるダイエット×15
タイムを縮める上で、減量が効果的な手段であることに疑いはありません。ダイエットというと「美味しいものを食べるのを我慢しなければいけない」というイメージを持ちがちですが、「日々の習慣を少し変える、工夫するだけで減量できるテクニックはたくさんある」と、研究者で自己ベスト2時間46分の記録を持つ髙山史徳さん(34歳)は言います。髙山さん監修のもと「速くなるダイエット×15」を伝授します!
【特別インタビュー2本立て】
早大のランニングサークル「早稲田ホノルルマラソン完走会」出身、卒業後1年で9月の世界陸上マラソン日本代表まで駆け上がった小林香菜選手と、今年の箱根駅伝2区を日本人最高記録で走破、創価大を卒業した今春から実業団サンベルクスと契約を結びプロランナーとして活動を開始した吉田響選手にそれぞれインタビューしました。
本誌購入は年会費7,800円「ランナーズ+メンバーズ」がお勧め!
「ランナーズ+メンバーズ」は毎月最新号が自宅に届く(定期購読)だけでなく、「デジタルで最新号&2011年1月号以降が読み放題」「TATTAサタデーランが年間走り放題」「会員限定動画&コラム閲覧可」のサブスクリプションサービス! 年会費7,800円の超お得なプランです。
※こちらから記事検索ができます。