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【ランナー的入浴法 01】傷ついた細胞を修復するHSPを発生させる方法

2022年3月01日

「ヒートショックプロテイン」(以降、HSP)って耳にしたことはありますか?
身体をストレスから守り強くしてくれる働きがあります。

HSPは、ストレスを受けると細胞内に増加するたんぱく質です。入浴して体温が上がると、身体はそれをストレスと感じ、防御しようとしてHSPがでます。
HSPは傷ついた細胞を修復し、修復できないほど傷んだ細胞を静かに殺します。
特定の病原体ではなく、さまざまな病原体に対して働きかけるので、HSPが増えれば身体は強くなり、結果として疲れにくくなります。
また乳酸の発生を遅らせたり、ガン細胞やウイルス、細菌などの異物を殺すナチュラルキラー(NK)細胞の働きを高めて、免疫力をアップさせます。

入浴すれば、HSPは少なからず増加しますが、より効果的に発生させるためには、入浴の仕方にポイントがあります。以下にまとめたような入浴方法で行ってみてください。
なお、HSP発生によるNK細胞活性化のピークは2日後になります。そのため週2回この入浴法を実践すれば、HSPが常に体内に存在し、細胞を活性化してくれます。
「最近疲れが抜けない」「バテやすくなった」というランナーはもちろん、勝負レースの2日前にHSPを発生させておくという作戦もありです。

パフォーマンスアップにつながるHSP入浴法

1.40℃の湯船に、肩までどっぷり浸かる湯量で、ゆっくり20分ほど入る。
このとき風呂のふたを顔の近くまで閉めると湯温が下がりにくいのでお勧め。
体温が38℃を超えることがポイント。

2.入浴後しっかりと水滴を拭いて、タオルやバスローブなどで身体を包み、ゆっくり体温を下げる。
裸のまま涼んだり、エアコンの冷気に当たるのはNG


●ポイント1
湯温によって時間を調整してもよい
例えば41℃なら15分、42℃なら10分というように

●ポイント2
長時間入っていられないなら10分×2回でも、体温が38℃を超えること効果あり。

●ポイント3
できれば風呂用の温度計と時計を使って正確に入浴したい。
舌下式体温計で体温を測りながらだとなお良い。

●ポイント4
脱水を防ぐため入浴の前後はもちろん、入浴中も水分補給をする。
少なくとも300~500mlを目安に。


※月刊ランナーズより抜粋






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