|
ロコモティブ・シンドローム(以下ロコモ)は「運動器症候群」、サルコペニアは「筋肉減少症」。
加齢に伴う骨や関節、筋力、バランス能力の低下によって日常生活が困難となり、閉じこもりや寝たきりとなるリスクを日本整形外科学会が提唱した言葉です。
要介護、要支援認定者とならないために「ロコモ」対策は重要ですが、ランニングはその最高の予防法であると医師や研究者は口をそろえます。
以下にまとめたものが、日本整形外科学会が発表しているロコチェックですが、日常的にランニングに取り組んでいる人にはほぼ無縁でしょう。
ロコモ予防として推奨されている「フラミンゴ体操」という片脚立ちでバランスをとるエクササイズがあります。これは姿勢バランスを維持して転倒を予防するお尻(中臀筋)の筋力アップが目的の運動です。
実はランニングこそ、中臀筋をフル活用する「片脚ジャンプ」の連続で、ロコモ対策のための最高のトレーニングといえます。
■ロコチェック
・片足立ちで靴下がはけない
・家の中でつまずいたり、滑ったりする
・階段を上がるのに手すりが必要
・横断歩道を青信号で渡り切れない
・15分くらい続けて歩けない
・2kg程度の買い物をしても持ち帰るのが困難
・掃除機の使用や布団の上げ下ろしのような、家の中のやや重い仕事が困難
※日本整形外科学会が発表しているロコモティブ・シンドロームのチェック項目
また、ひとは加齢によって首や背中の骨が徐々に変形する「生理的姿勢が崩れる」宿命にあります。が、ランニングは走る動作を維持するために背筋を伸ばす必要があり、ランナーはその動作を無意識に行っています。
さらに屋外を走るメリットも大きいのです。
転倒などアクシデントへの対応力は、目から入ってくる情報を脳内で処理するスピードに比例します。
仮に歩く速度がキロ12~15分とすると、キロ5~6分で走れるランナーは「歩く2倍~3倍のスピードで、障害物を察知して身体を動かす」情報処理能力をもっていることになります。日常的に走ることで、脳の力を強化しているのです。
加えて長時間の有酸素運動に伴う、心肺機能活性や代謝向上による自律神経調整・ホルモン分泌の活発化、血管の弾力性の向上などの相乗効果も期待できます。
走るということは、それだけで「二足歩行で生きるための根本的な能力を養っている」といえます。
※月刊ランナーズより抜粋
※こちらから記事検索ができます。

ランナーズ12月号 10月22日発売!
さぁ、フルマラソン挑戦!
「30kmの壁」を突破する思考法
フルマラソン30km以降の失速を防ぐことは多くのランナーにとって永遠の課題。では、フルマラソンで失速しないランナーは何を考えてどんな行動をとっているのか。その理由を解明すべく、ランナーズ編集部はメールやSNSで「マラソンで失速しないランナー」にアンケートを実施しました。
失速しないランナーの分析に加え、スポーツ心理学研究者による失速対策法や運動生理学者による「失速しやすい条件」を解説。フルマラソンで快走したいランナーは必見です!
短期連載 100日間でサブフォー達成最終回
最終回の今号は「本番レース快走のために残り10日前から我慢すること×9」を解説します。
「直前まで練習を頑張りすぎる」「ドカ食いのカーボローディング」「宿泊先での長湯やサウナ」など、あてはまることはありませんか? サブフォー目標以外のランナーも参考になる内容です。
東京2025世界陸上競技選手権大会
ここが凄いぞ小林香菜選手!
東京2025世界陸上競技選手権大会が9月13日から21日に開催されました。
マラソンで女子の小林香菜選手(大塚製薬)が7位に入賞。小林選手は早稲田大学時代、「早稲田ホノルルマラソン完走会」というサークルに所属していました。サークル出身の元市民ランナーが世界陸上入賞にたどり着いた強さの裏側に迫ります。
本誌購入は年会費7,800円「ランナーズ+メンバーズ」がお勧め!
「ランナーズ+メンバーズ」は毎月最新号が自宅に届く(定期購読)だけでなく、「デジタルで最新号&2011年1月号以降が読み放題」「TATTAサタデーランが年間走り放題」「会員限定動画&コラム閲覧可」のサブスクリプションサービス! 年会費7,800円の超お得なプランです。
※こちらから記事検索ができます。