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「カーボンプレートシューズ」は30年以上前から存在していた

2021年8月19日
ランナーズ1991年6月号に掲載されたブルックスのシューズ広告。「カーボンファイバー製のプレート」という点が強調されている。
ランナーズ1991年6月号に掲載されたブルックスのシューズ広告。「カーボンファイバー製のプレート」という点が強調されている。

「走りを変えるカーボンファイバー、プロパルションプレート搭載。」現在流行中のカーボンプレート入り厚底シューズのキャッチコピー、と思いきや、この広告は1991年のランナーズ6月号に掲載されていたもの(ブルックスのシューズ広告)。実は、カーボンプレートをランニングシューズに入れる、という発想は30年以上前からあったようです。
では、現在の厚底シューズはこれまでのシューズと何が異なるのでしょうか? スポーツバイオメカニクスを研究する順天堂大学の柳谷登志雄先生は、
「これまでランニング界では『速く走るためには薄底シューズ』というのが常識でした。それは薄底シューズの方がシューズの総重量が軽くなり、エネルギー消費が少なくなるからです。昨今流行している厚底シューズはミッドソールに入ったカーボンプレートが着地時に変形し、それがもとに戻ろうとする過程で強い反発を生み出します。この反発が推進力=スピードへと変わります。また、そのカーボンプレートの周りにあるミッドソールも各社が開発した独自の軽量素材が使われており、『厚いのに軽くて反発力がある』という点が特徴なのです」


8月20日発売の月刊ランナーズ10月号「厚底シューズ特集」では柳谷先生にご協力いただき、厚底シューズと薄底シューズの比較実験を実施。厚底シューズをはきこなすための方法や着用したランナーの体験談なども掲載しています。

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