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オリンピックが開催された2012年のロンドンの様子を現地で暮らしながら見ていた、スポーツ社会学者の小林均さんが「東京オリンピック開催 次は…健康スポーツの拡大へ 」をテーマに綴りました。
2012年のロンドン大会では選手の活躍が目覚ましく、前回大会のメダル獲得数の47個から65個へ大躍進を遂げたのです。そして、多くの国民に熱狂と高揚感をもたらしました。終了後は、メインスタジアム周辺は整備が完了し、広大なオリンピック記念公園に変身しました。こうした見える変化とともに気になるのは、人々のスポーツ参加率と生活習慣の変化です。スポーツイングランドという機関の調査によると、週1回30分程度の運動実施率は大会前の34.6%から開催年の36.9%に上がっていますが、2年後には35.8%に低下しました。つまり、五輪開催は国民の気分高揚やスポーツ施設の変化をもたらしますが、それだけでは、スポーツのある生活を実現するには足りないものがあるのです。人々の生活の変化をもたらす要因を考えた時に私が挙げるのが、誰でも参加できる身近なスポーツイベントの存在です。そのイベントには能力に関係なく参加できることや繰り返し実施されることも重要だと思われます。
この条件をぴったり満たすイベントとして小林さんが紹介するのが、イギリスで人気の「パークラン」です。小林さんが綴った「パークラン」についての紹介、ロンドンオリンピック開催時の様子を9月号で全文掲載しています。
小林均
立正大・中央大非常勤講師。NPO法人ベアリスランニング理事・事務局長。
ブライトン大学大学院修士課程修了(スポーツ社会学専攻)
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