![]() 2023年、いぶすき菜の花マラソン40回連続出場の表彰を受けた齋藤さん
写真中央(写真/大会事務局提供) |
1月12日に開催された第42回いぶすき菜の花マラソン(鹿児島県)では、完走者6,545人中60歳以上が1,214人と、全体の18.5%を占めました。この割合は2023年度全日本マラソンランキング完走者の60歳以上の割合(11.1%)を上回ります。2月20日発売のランナーズ4月号では指宿を走った5人のスーパーシニアランナーを掲載。今回はいぶすき菜の花マラソンの第1回大会から42回連続で出場している齋藤富士男さん(88歳・宮崎)をご紹介します。
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――第1回大会に出場されたキッカケを教えていただけますか?
「当時は九州で一般ランナーが走れるフルマラソンが全然なかったので、ランナーズの誌面で大会が開催されると知って申し込みました。福岡国際、延岡西日本、別府大分などのフルマラソンはエリートランナー向けの大会だったので、フル4時間くらいの40代の私が出場できるレースは貴重でした」
――第1回大会のことは覚えていらっしゃいますでしょうか?
「今回も雨の中での開催でしたが、第1回大会も非常に悪天候でしたね。当時、フルの部の出場者は200人にも満たなかったと思います。途中から雪が降り始め、参加者が少なかったこともあって、前を走るランナーがいるのか分からないほどでした。それでも4時間50分ほどで完走しました」
――第1回大会は5kmや10kmの部も含めて306人のランナーが出場。その後出場するランナーの数は年々増えていきますが、大会の変化をどのように感じておられましたか?
「マラソンランナーを励ます風習といいますか、地域の人が総出で一生懸命に応援するという雰囲気が年々高まっていきました。それに加えて、お茶や食べ物を振る舞うなど、地元の方が自発的におもてなしをしてくれるようになりました。今でいう私設エイドですね。ぜんざいが振る舞われたり、お餅が提供されたり。こうしたおもてなしを通じて、地元の方とも自然と仲良くなりましたね」
――おもてなしをしてくれた地元の方々と会話を交わすこともあったんですか?
「そうですね、立ち止まって話すこともありました。私自身も、地元の皆さんの温かいおもてなしに感謝の気持ちを込めて、参加ランナーを代表するつもりで、勝手に表彰状を作り、レース中のエイドでお渡ししたこともあります(笑)。私の印象では、第1回大会の時はまだそういった雰囲気はなかったのですが、回を重ねるごとに応援やおもてなしの文化がどんどん根付いていったように思います」
――大会にはずっと出場すると決めてこられているのですか?
「そういう風に決めたつもりはなかったんですけど、なんとなく今まで続いていますね。過去に膀胱がんになった後は30km以上走れずで、3年前に脳梗塞を患った時はレース中にまっすぐ走ることができなくなってしまったので途中棄権となりました。最後に完走したのは83歳の時の第39回大会(2020年)の7時間43分29秒で、今年は15km地点でバスに収容されてしまいました。バスに収容された時に運営の方から『また走るのは来年にしてください』と声をかけられたので、来年も走らにゃいかんかなと思っています」
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